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魔封師その2

モリーノ領の特殊職業「魔封師」

はたしてその仕事振りとは?

魔封師その2開幕でございます。

「さてと。」

 ガイの部屋で資料を読み漁った後、しつこく食事に誘ってくるガイをひらりとかわした俺は協会を出てとあるところに向かっていた。

道中考えていたが大魔導師さんとやらの魔法の確証がもてないのだが・・・一つだけ仮説が浮かんだ、確かめる為にも準備をしなければ・・・俺はいつもの所に向かった、幼馴染のピーターが経営している雑貨屋に。


「よぉ、魔封師様、いらっしゃい。」

「てめぇからかってんのか?喧嘩なら買うぞ?」

魔封師という二つ名自体は嫌いではないのだが過去知りのこいつが言うとどう聞いてもからかっているようにしか聞こえない、いや実際からかっているのだろう。

わざわざ買い物に来てやった幼馴染の逆鱗を撫で回すような男、それがこいつ、ピーターだった。

「悪ぃ悪ぃサマ・・・じゃねぇサム、今日は何をお探しで?」

「そうだな、ロープにスコップ縄梯子、あと・・・お前って溶接とか出来たっけ?」

「溶接?まぁ出来ない事も無いが・・・今回も魔法がらみの依頼なんだろ?こんな道具で何するんだよ?挙句の果てに溶接だって?」

「まぁそれは現地でのお楽しみってね。」

他にも細々としたものを買った俺は配達という名目でピーターを連れ出した、こいつの溶接技術と体力が今回の作戦のキモだからだ。


「くっくっく、笑いがとまらねぇな。」

暗闇を忍び足で進みながら男が言う。

「おいお前ら、あんまり声を出すんじゃねぇ、いくら大魔導師の先生がいても見つかったら意味ねぇんだぞ。」

それをたしなめる頭目と見られる男、他の男達より頭一つ大きい身体を器用にかがめて進んでいる、そしてその後ろには近年見ることの無いほど(ある意味)完璧な魔導師ローブを纏った男、あれが件の大魔導師様だろう。

「よし、先生お願いしますぜ。」

頭目の言葉にローブを被った男が一歩前に出る、何やら呪文を口内で結んでいるようだがこちらからは理解できない、予想通りに。

「アンロック!」

カチャリ、と音を立てて錠前の鍵が開く、ここは豪商の蔵、錠前も多重にロックされており一瞬で開けることなど不可能なのに、である。

「よーし流石先生だ、野郎共!運び出すぞ!」

頭目の掛け声で盗賊共が一斉に扉に駆け寄る、がピタリと止まる。

「お頭、開きませんぜ?」

言われた頭目が駆け寄って錠前を見る・・・

「なんじゃこりゃぁ!」

鍵は開いている、開いているが錠前が溶接されている、これでは外れる訳が無い。

「そこまでだ!」

満を持して右の茂みから飛び出す俺と憲兵隊!慌てふためいて逃げ出そうとする盗賊団!しかし今回の仕掛けは溶接錠前だけではない!

ボコッ!

音を立てて陥没する盗賊団の足元!作戦成功!すかさず!

「ピーター!」

俺の掛け声でピーターが檻の蓋をかける。

まったく魔法を使っているとはいえ馬鹿すぎいや馬鹿力すぎだろ・・・。

「さてと。」

穴の端に縄梯子をかけた俺はスルスルと降りていく。

「そろそろ正体を現してもらいましょうか?大魔導師さん・・・いやモリーノ錠前協会名誉会長、オプリアさん!」

 

大魔導師の正体は錠前屋の大ボスだった!

この世界の魔法って一体何?

次回を待て!

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