片倉くんの話
こんにちはおはようございますこんばんは。
今回は新たに人物が追加されました。
名前は片倉景綱。伊達くんの右眼です。
荒い設定はこんな感じ
↓
片倉景綱
武器:刀
一人称:私
綺麗な青が一面に広がる昼。
片倉は散歩をしないかと伊達に誘われた。
片倉は快く応えた。
伊達の右後ろ。そこが片倉の特定位置だ。
伊達は城内では白く濁った右眼を露出したまま行動している。眼帯を付けるのは窮屈なんだそうだ。
二人は城内のあらゆる場所を巡り、一つの庭についた。
「政宗様はこの庭が好きですね」
「ああ、ここが一番落ち着く」
二人は廊下に座った。開放的な空間は柔らかな光をくれる。
片倉は顔を見ずとも伊達がご機嫌なのがわかった。それにつられ、自分も嬉しくなった。
「なあ、景綱」
「なんでしょう」
伊達の少しかすれた声は楽し気に弾んでいた。
「城下に出ようか」
その言葉に片倉は少し驚いた。
伊達は自ら城下に行こうなどと滅多に言わない。衣を買う時も、装飾品を買う時も、全て店の者を城に招くからだ。
「何か買いにいかれるのですか」
時折、片倉を連れて買い物をしに行く。
「いや、特に」
ただ見て回るだけ
伊達らしからぬ答えに驚き、言葉が喉につっかえた。
「ここで待ってな。今眼帯を付けてくる」
伊達は少し早歩きで自分の部屋に向かった。
ここから伊達の部屋まではそう遠くはない。長くて10分かかるかかからないかくらいだろう。
一人になった庭に静けさが増す。
片倉はふと思った。
伊達家のしたについてから、自分は大きく変化した。
例えば、見た目。
昔の片倉の風貌は周りの武士と大差なかった。だが今は、前髪は斜めに切りそろえられており、後ろ髪は段を付けて、さらに下髮を結んでいる。
これだけでもだいぶ変わった。
伊達に「これが本当のお前だ」と、言われた日から、この姿を維持している。
これがなんだと思うかもしれないが、伊達の手によって変えられたことは片倉にとって、とてつもなく嬉しい事だ。
また、これを境に思考も独創的になったり、行動も大胆になったりと、あらゆる方面で自分が変わって行った。
「ふふっ…」
片倉は自然と口から笑が漏れた。
思えば、伊達家についてから笑う事も多くなった。
「流石、政宗様だ」
人一人をこんなにも変えてしまうなんて。
「何がそんなにおかしいのさ」
気が付けば、眼帯をつけた伊達が片倉の肩の辺りに顔を近づけていた。
「っ‼すみません…‼気が緩んでおりました…‼次からは……」
ガシッ…
瞬間、片倉は伊達に頭を掴まれた。
「僕はそんな事が聞きたいんじゃないの。何がおかしくて笑ってたのか聞きたいの」
伊達はにっと笑ってみせた。
「昔と今の自分を見比べていました。あまりにも昔との差があり過ぎて笑ってしまいたした」
片倉は少し恥ずかしそうに話した。
伊達は今度は、静かに笑った。
「そうか……まあ、僕のおかげで、その姿になれたからね」
「はい。感謝しております」
すっとした視線は伊達の眼にまっすぐ入ってきた。
伊達は柄にもなくてれた様子であった。
「じ、じゃあ、早く城下に行くぞ」
「はい」
二人は腰を上げ、城門に向かって歩き出した。
カラカラな空に二人の息のあった足音が響く。
読了お疲れ様でした‼
今回は伊達主従のお話でした‼
伊達の書き方が難しい…
そして、新しく入った片倉くんはいかがだったでしょうか…‼
感想、アドバイス等々お待ちしております。今後もよろしくお願いします‼