長曽我部くんからの贈り物
雲一つない空。澄んだ空気。
大谷吉継は軍議室の前で空を眺めていた。すると、勢いよく軍議室のふすまがあいた。
「刑部‼軍議中に呼び出して一体何の用だ‼」
中から出てきて荒々しく声をあげたのは、石田三成だ。眉間にシワを寄せ、誰が見ても怒っている石田の表情を大谷は気にせず話はじめた。
「実は先程長曽我部から包みがきてな」
たったそれだけのことで呼んだのか…‼
のんびりと話す大谷に石田はいらついた。
「そんなもの後でもいいだろう…‼」
石田はそう言い放って軍議室に戻ろうとする。
だが、大谷は荒れている石田を落ち着かせるような深い声を出した。
「そうはいかん。ついて来はれ」
石田はその言葉に渋々ついていった。
石田は城門のところまで連れていかれた。だが、門はいつもと違った。
いつもより小さくなっているというか、窮屈というか…
門に何か黒いものが挟まっている。
「なんだこのでかいのは…」
石田がその黒いでかいものに近づき、そっと触れる。
かたくて、ひんやりと冷たい。微かにだか潮の香りもする。
「鯨よ」
大谷が口を開いた。
その言葉に石田は唖然。
「は…?」
「長曽我部から鯨が届いた」
沈黙した。
石田の頭の中はぐちゃぐちゃになっていた。
なぜ鯨なのだ。というか、これは本物か…⁈初めて見たぞ…。これをどう調理しているのだ…。丸かじりとかいけるんじゃ…。
「三成…?」
自分の名を呼ばれふと我に返る。
「どうする、三成よ」
鯨をこのままにしておくわけにはいかない。
「早く厨へ運べ‼」
石田は心の内を見せないように大谷に指示した。
「だが、重すぎる」
大谷の言葉にはっとする。石田はどうすれば良いものか悩んだ。
ほう…
石田のその姿を見て大谷は察した。
「どれだけ人を使ってもいい‼早くしろ‼」
迷いながらも石田は指示する。
「あい、わかった」
石田は無駄事に人を使うことが、嫌いだ。
大谷はにやけ、二つ返事で城内に人を呼びにいった。
嫌いなことをするなんて。
三成よ、好奇心が隠し来れておらんぞ…
鯨>嫌事
読了ありがとうございました‼お疲れ様でした!!!
今回は、四国の長曽我部からの贈り物でした。四国ではたくさん鯨が取れるのでね。はい。生ものなんでね。早く何とかしないと大変なことになっちゃうので。
また、アドバイス等あれば、よろしくお願いします。