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青春映像オムニバス あなたも、青乃春(あおの はる)。  作者: 舟津湊


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いっしょにかえろ

「竹崎君、こっち!」


「ちょっ、藤野先生、校門の前で待ってるって、ヤバいでしょ」

「あら、先生って呼んでくれるんだ」


「ここじゃ、そう呼ぶしかないでしょ?だいたい、なんで俺のこと『君』づけなのかな?」

「あら、名前で呼んで欲しかった?」


「……少しは自分の立場考えたら?」

「あら、私たち何かやましいことしてる?」


「してなくても、みんなそういう目で見るだろ」

「そうね、何か冷やかな視線を感じるわね……そうだ、いっそ私たちの関係、バラしちゃおうか?」

「冗談を!それで困るのは先生なんだよ。新任早々、変な噂がたってもいいの?」


「そしたら竹崎君も困るもんね。あなたモテるんだし、女の子ちに嫉妬されるかしら」


「で、ここで待ち合わせてどうするの?」

「……一緒に帰ろうと思って。」


「え⁉まさか、うちに泊まるの?」

「うん、今日は帰りたくないし」


「あのねえ、俺たち、もうそういう関係じゃないんだよ」

「いつからそんなに冷たくなったの?」

……ねえ、お願い、今夜だけ」



「久しぶりね、二人でこんな風に一緒に歩くなんて」

「そうだっけ?」


「あら、以前は手をつないで歩いたじゃない……またつないであげようか?」


「少しは大人になってよ、もう」

「なによ、年下のくせに……あら、雨が降ってきたわ」


「これ、折りたたみだけど貸してやるよ」

「なにいってんのよ!濡れちゃうわよ」


「やっぱ相合傘はまずいだろ……それ貸すから、自分ちに帰ったら?」

「いやよ!今日は帰りたくない」


「しょうがないなあ、今夜だけだぞ」



「ただいまー」

「お帰り、あら、ヒトミも一緒なの?」


「ああ、新婚早々、旦那さんと喧嘩したんだってさ」

「ハイ、一晩お世話になります。かあさん」

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