尖塔
調査報告会から一週間後
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黄金都市調査報告用チャット
2120/07/18
はちみつ〔石像の事なんだけど首を捻ると背中が開いて魔石が入れられるようになってた、光属性の魔石で反応有り、目から光が出る、その先は現在調査中〕
シロちゃん〔王冠の方はまだかかりそうだね、最初の落札者から何度か転売されて最終的に匿名のオークションに出されちゃっててその先が分からない〕
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黄金都市 東の教会
四人はそれぞれ石像の調査を行っていたが報告した以上の事は分かっていない。
「何かあるはずなんだけどなぁ、もう一度試してみよう。」
はちみつは光属性の魔石を石像の背中に嵌め込んでから閉じた、すると石像の目から一筋の光が放たれた。
「これどうすれば良いんだろう。」
「光をどこかに当てるのかな?少しずつずらして試すしか無いか。」
石像を回転させていくと壁の一ヶ所にある宝石を使った小さな装飾に光が当たる。
「こんなのあったっけ……………あれ?光が向こう側に届いてる?向こうって外だよね?」
教会の外に出て確認するはちみつ、教会の壁から光の筋が飛び出している、それは真っ直ぐ城へと伸びていた。
「これってもしかして!」
はちみつは多機能デバイスを取り出し石像調査組にメッセージを送った。
〔石像に魔石を入れたら城の方へ向けて〕
それを受けた三人は指示に従い石像を動かした、すると城へと光の筋が伸びていく。
四方から光を受けた城は形を変え始めた。
四人は城の前に集まっていた。
「いやぁまさか本当に城が変形するとはね。」
「本当だよねー、あんな大がかりなギミックが隠されてるなんて思わなかったよ。」
「それで?どうするんだ、掲示板を見たが相当盛り上がってるぞ、先を越される前に踏み込むべきじゃないのか?」
「クジョーからの返事がまだなんだよ、勝手に動くなって釘刺されてるからさぁ。」
「いつもそんなの聞いてないだろお前。」
「おっ、返事来たよ、探索しろってさ。」
「それじゃあ行ってみよー」
はちみつの掛け声と共に四人は城に入って行く。
四人は尖塔を目指し歩いている。
「あんまり変化無いねぇ。」
「あれだけ盛大に変形したのにな。」
「一応鑑定しながら歩いてるけどこれと言って特に目に止まるような物は無いね。」
「さっき外から見た感じだとこの辺に尖塔があるはずなんだけど、なんかその辺に無い?」
「そもそも私は初だから変化してても分からないと思うよ?」
「俺も初めて来たからな、期待するなよ。」
「リーダーは?」
と聞かれたUNKNOWNは
「アンチマジックフィールド」
と唱えた、すると突然何も無かった壁にボロボロの扉が現れた。
「魔法で隠してあったわけね…………で誰から入る?」
「私が行くよ、トラップとか慣れてるし。」
そういうとはちみつは扉を開けた、そこには狭い通路が続き、その先にもう一つ扉がある。
「平気そうだね、ついてきて。」
三人ははちみつを追い扉に入っていく、クラウンは一番最後に入り、扉に幻影魔法をかけて壁に見せかけた。
二つ目の扉を開けるとそこには書庫のような空間が広がっていた。部屋は円形になっており、階段があり全部で五階ある、その全ての階にすさまじい量の本が納められている。
「チャットで報告してから調査しようか。」
「しかしどれだけの本があるんだ?四人で調べられる量じゃないぞ。」
「とりあえず手分けして調べようか。」
話合った結果
UNKNOWNは五階
ソードマスターは四階
クラウンは三階
はちみつは二階
一回は後回し
という感じで四人は調べ始めた。
十分後、それぞれ何冊かずつ持って一階に集まっていた。
「二階は設計図とか、何かの説明書とか、そういうのが多かったよ。」
「三階はスクロールの束が大半だね、見たこと無いスキルとか魔法も沢山。」
「四階はほぼ魔法書だったぞ、全部見たわけじゃ無いが全属性揃ってたな。」
「地図があった…………あと鍵が付いてて開けられない扉があった。」
「売ったら総額いくらになるかな。」
「お前の賞金は軽く超えるだろうな。」
「クラウンの首って案外安いねー。」
「酷いなぁ、もっと頑張れってそういう話?」
「頑張るなアホ。」
クジョー突然の乱入である。
「わぁいつの間に。」
「なんだあの雑な偽装は。」
「来るかもと思って敢えて雑にしといたんだよ、本気でやったら入れないだろ?」
「で、調査の方は?」
「いやぁここ凄いよ、お宝だらけ、五階に地図と開かない扉、四階に魔法書、三階にスクロール、二階に設計図、一階はまだだけどこの分だととんでもない何かが隠されてても不思議じゃないよ。」
「ちょっと多すぎるな…………基地に持ち帰るか。」
「じゃあそれぞれさっき見てた階の物を回収すれば良いよね?クジョーは一階ね。」
五人は全てをストレージに収めた。
「結局鍵は見付からなかったな。」
「そりゃあ扉のすぐ近くには置かないでしょ。」
「宝物庫にあるんじゃねぇか?」
「一回壊せるか試してみよっか。」
「はちみつって意外と物騒というか、脳筋的な事言うよね。」
「というかお前は探索専門だろ、ピッキングとかそういう方向で考えろよ、なんでまず壊すって話になるんだ。」
「ピッキングも出来るけどあれって手間も時間かかって結構面倒なんだよね。」
「待て、壊すなら俺にもやらせろ新しい剣を試したい。」
「いや壊さねぇよ?とんでもない防衛機能があってもおかしくねぇからな、正規の手段を探すぞ。」
五人は部屋を出た。クラウンが偽装をより完璧なものにしてから基地へ帰還した。




