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第2回 障害という名の功罪

 近年になって『発達障害』という言葉が比較的盛んに言われるようになりました。


 発達障害を調べると、例えばウィキペディアでは以下のように解説されています(一部抜粋)。


・身体や、学習、言語、行動において一連の症状を持つ状態で、症状は発達中に発見され、通常は生涯にわたって持続する障害の総称


・日本の行政上の定義では、発達障害者支援法が定める「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥・多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するもの」となる


・原因は多岐にわたり、不明な点が多く残されている。複数の要素が関係し、遺伝的、胎児期の保健状態、出生時の環境、感染症、環境要因などが挙げられている

遺伝子や染色体の異常 - ダウン症候群、レット症候群など

妊娠期の物質使用たとえばアルコール - 胎児性アルコール・スペクトラム障害など

妊娠期におけるある種の感染症

未熟児出産


 上記のように『行政上の定義』となっている事から、医学的な分類にも日本においては『発達障害』が単独で指定はされていませんが、精神障害の範疇として扱われており、国際的な基準である疾病及び関連保健問題の国際統計分類と呼ばれる『ICD-10』に含まれた内容です。


 個々に症状を説明するよりも、確かにいくつかの症例があった場合に『発達障害』と記述したりすることなどに問題があるとは思いません。むしろ専門的な医師でもなければ分かりにくいことが多いはずですし、説明方法としては妥当だと思います。


 あえて発達障害を例に出しましたが、他にも一般名と実際の病名や障害名では異なる場合はあり、例えば肺がん一つにしても、部位によって細かな病名は現実には異なると聞いたことがあります。もちろんそれらは全て肺がんではあるのですが、部位によって症状が異なったりすれば当然『異なる扱い』をするのは不思議なことではないと思います。実際に肺がんは大きく2つに分類されますが、普通はその事を気にすることは無いと思います。


 そして本当に発達障害で苦しんでいる方に対しては、私から言えることはありません。私も障害者の一人ですが、下手なことを書く事の方が失礼だと思うからです。実際に私も単なる慰めの言葉をかけられたとしても嬉しくはありません。それで障害が解決する訳でもありませんし。


 話が少し逸れましたが、最近の新聞広告やTVなど、色々なメディアで発達障害についての事が書かれていたりしていますし、正しく発達障害が認知されるのであれば良いことだと思います。


 しかしながら現実を見て見た場合、これはあくまで個人的な主観でしかありませんが、本当に『発達障害』かどうか分からないことまで何でも『発達障害』とする傾向があるように思えます。


 そもそも日本においては発達障害を細かく考えた場合に


 ・自閉性障害(自閉症)

 ・アスペルガー症候群

 ・レット症候群

 ・小児期崩壊性障害

 ・特定不能の広汎性発達障害


などを指している言葉で在り、ウィキペディアでの情報によれば


 6歳から8歳までの児童13558名の内、2.07%を占める281名が広汎性発達障害(PDD)の診断


とあり、さらに


 その内、知能指数が71以上の「高機能自閉症」は177名であった


と記述されています。


 ここから考えられることは一般に言われるような『発達障害』は100人のうち2人程度の人が障害を持っている可能性があるという事です。


 しかし私がいくつかの方面から聞く所によるとどうやら『授業で教員のいう事を聞かない児童』を『発達障害扱い』しているのではないかと思える話が多数あることで、統計から考えれば1学年の児童数(生徒数)が仮に200人であった場合、統計的に自閉症である可能性が本当にある児童などは4人前後と考えるべきでしょう。もちろん色々な環境によって差はあると思いますが、極端に多くなるとはどうしても思えません。


 なお仮に200人としましたが、子供の数が減少している今、1学年で200人を抱える小学校はそれ程多いとは思えません。東京23区で比較的人口が多い練馬区のある小学校でも1学年50人前後です。都心部と地方では学区の大きさが異なるなど一概に言えないでしょうが、先に書いた統計からすれば『発達障害』の児童は1人いるかいないかのはずでしょう。


 ところが私が聞いたある小学校では、ある学年で『発達障害などの子供を集めたクラス』に所属している児童の数が、20人を超えているそうです。調べましたが、その小学校の1学年は100人前後。全員が発達障害であった場合、その割合は1学年のうち2割に達し、明らかに異常であると言えます。そして保護者の間ではそのクラスを暗に『発達障害クラス』を含めた、本当にそういった児童が集まったか分からないにも関わらず、勝手なクラス名を保護者が付けているというのです。正直開いた口が塞がりません。


 統計から考えれば発達障害の可能性がある児童は2名前後いるかどうかだと思います。所がその小学校では『問題行動≒発達障害が原因』とされているようであり、これは単に教員が扱いづらいと思った児童を、勝手に『障害者やそれに類ずる人』としているだけで、私からは教員の怠慢であるとしか思えません。何より医師の診断書など関係なく『問題行動のある児童』がそのクラスに集められるなど、現代の差別その物ではないでしょうか。


 確かに昔は『発達障害』などの言葉自体がありませんでしたが、だからといって教える側にとって都合が悪い児童などを正式な診断など関係なく『発達障害』などに分類するなど、私から言わせれば言語道断であり、やってはならない事としか言えません。


 そしてどうやらこの『勝手な分類』の見分け方の1つに、先に提示したメディアでの様々な報道などもある程度関係しているようなのです。


 本当に発達障害などであれば、それに応じた教育を行う事は正しいことだと思います。他にも例えば何らかの事故等で『高次脳機能障害』になってしまった児童など、通常の授業について行けない場合があります。当然そういった児童などに対して適切な『授業』を行う事は、本人にとっても将来的に良い事になると思いますし、反対などしません。


 しかしながら医師でも無い人間の勝手な判断で児童を部類分けし『区別』という名の『差別』が行われているとすれば、これは大きな問題のはずです。


 そしてもう一つ大切なことは、保護者も勝手な判断をしないことです。疑わしいことがあれば、病院できちんとした診断を受ければ良いだけのことであり、むしろ真っ当な判断も無く勝手な診断をすることは、危険としか思えません。実際には発達障害でもなく、単に周囲ととけ込むのが苦手だけな子供が、親等の勝手な判断により『発達障害』などと決められ、十分な教育を受ける機会を逃がしてしまえば、確実にその子の将来を壊すことに成でしょう。その様な事をする権利は親にありません。


 『発達障害』という最近比較的耳にしやすい『障害』ですら、このような状況になっている可能性が高く、当然以前から知られているような障害について、正しい知識もなく『差別』をしていれば、それこそ私は『罪』であると考えます。


 普通は自ら『障害者』になりたいと思う人はいないはずです。しかし周囲の勝手な判断などにより『障害者扱い』してしまうことは、あってはならないことだと考えます。


 最近では『障害』という言葉を『障がい』といった風に言葉を置き換えるなどの行為がありますが、私からすればそんな事をする暇があれば、正しい障害の認知を行うべきであり、何よりも重要なことであると指摘します。

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