第20回 最初の転職
転職にはリスクがつきまといます。今現在はどうか知りませんが、早々簡単に前回の職場と同じ水準の給与を受け取れるかは、仕事の内容にもよるとは思いますが難しい場合も多いと思います。
それ以外にも福利厚生などあるとは思いますが、先に会社案内(会社のホームページ)などで調べたとしても、実際にそれが行われているかは別問題です。実際問題として特に中小企業ではその乖離が大手企業よりも大きいと思います。
中小企業の定義にもよるとは思いますが、労働組合が存在する企業は少ないと思います。そもそも調べてみたところ、日本で労働組合に加入されている方は2016年で994万人だそうです。 同じく2016年のデータで日本の企業数は約187万7400を超える数があるそうで、単純計算するまでもなく労働組合に加入されている方は少ないことが分かります。また企業ではなく個人事業者が198万弱とのことなので、法人を含めると半数以上が個人経営であり、個人経営で労働組合を持っているという所は正直聞いたことがないので、労働組合に所属されている方の大半が大企業などだと思います。
他にも個人事業者を含めた中小企業が381万弱で、大企業が1.1万というデータもあるそうなので、日本の企業のほとんどが中小企業か個人事業者だと分かりますが、実際問題として労働組合自体に悪いイメージを持つ方も最近は多いと聞きますし、新興企業などではそもそも最初から労働組合が無いところが多いそうなので、労働組合に加入されている方はあまり多くないのが現実だと思います。100人未満の企業の場合だと労働組合がある割合は全体の1%以下というデータもあるそうなので、中小企業中心の今の日本の社会では余計に労働組合がある企業の割合は少ないのが現実でしょう。
そんな状況ですし、そもそも新規、中途採用に関係なく労働組合の有無を確認して企業を選ぶ方は極めて限られているかと思いますが、近年のブラック労働やブラック企業は、これらが一部に背景にあるのだと今では思っています。
どちらにしても私も当時新しい勤め先を探す際に、労働組合の有無などは調べませんでしたし、大半の方が労働の内容以外では月給などを基準に選ぶと思いますが、これはある意味仕方のないことなのかもしれません。
しかも当時は中途採用もまだまだ冬の時代で(厳密には当時就職氷河期真っ最中でした)、面接にこぎつけるだけでもなかなか大変だった思いがあります。そして今でこそCMなどで「即戦力の人材募集」が普通にTVなどで流れていますが、当時は即戦力を求めていたとしてもどの様なレベルの即戦力を求めているのかも分からなく、当然今のような仲介業者もほぼ存在しない状態であれば、売り込みは自らが行わなければなりません。
それ相応に社会人としての経験があればまた話は変わるかと思いますが、正直当時の私にはそこまでの経験はなく、ある意味中途半端な状態でもあったので、それが再就職の足を引っ張ったと今では思っています。
それでも当時は民間や職安などを何度も使い、何とか新しい就職先を、以前と同じような分野で見つけることが出来たと、当時は思いました。
まあ、それもまた思い違いではありましたが。




