第10回 中学校の存在意義を問いたい
基本的なこととして、私立の中学校などに小学校から移る場合は除くとして、公立の小学校から公立の中学校に行く場合、学区(校区または通学区域、通学圏、校下と呼ぶ場合もある)は似たことが多いと思われます。当然学区が同じようであれば、小学校時代の同級生と中学校での同級生は似た構成になるはずです。
また日本の制度では基本的に区市町村立の小学校や中学校が多いため、余計に学区が重なるのは当然ともいえるでしょう。
このこと自体は学校に通う範囲の問題などもあるので、制度そのものが悪いとは思いません。友人が多い人などにとっては、むしろこの制度は小学校から含めた中学卒業までの9年間有意義に過ごせることもあると思います。
しかしながら悪い面が皆無とはいえません。特に私のようにいじめの標的になっていたりした場合などは、そのいじめが継続されることを意味し、なおかつ中学生くらいになれば体力の強弱に個人差もはっきり出てくるため、何らかの要因で体が弱かったりするなどした場合には、それが悪い意味で比較対象となることも少なくないと思います。
特に私の場合はいじめの問題と体力的にも比較的弱かったこともあり、余計に目立ったのではないかと今では思います。当然悪い意味でです。
また中学校となると一般的に部活動に入ることが多いと思います。すべてがそうだとは思いませんし、今現在とは異なると思いますが、当時通った中学校では男子は運動部、女子は文化部という明文化されていない決まりがありました。当然「帰宅部」という選択肢は認められていませんでした。
教員からの事実上の命令のため、私も運動部に所属することとなりましたが、小学校とほぼ同じメンバーがそのまま中学生徒なり、さらに部活動という比較的小さな集団に所属する中で、そもそも小学校時代からの噂(または実情)を聞いていたか知っていたであろう集団に入るということは、いじめの対象を探しやすい(決めやすい)ということになると思います。




