家族が……増え……え、何で?! 増えて、る……だと……!?
雨の中で震えている子猫を拾った。
ふしゃーっ。
へっ、こんなの武者震いだぜっ! とばかり子猫は満身創痍ながら僕に牙を剥く。
「これだけ元気なら大丈夫だな」
時間を掛けて宥め、風呂場で洗って手当てし、薄めたミルクを飲ませる。
暫く眠ってばかりだった子猫は、直ぐ元気になりすくすく育った。
「最近太ったんじゃないか?」
何て揶揄ってたら、或る日夜中に賑やかな鳴き声で起こされた。
「ん~…どうした~? え、ちょ、おま…!?」