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四話壊れた世界

「着きました。」


壊れた女の子の人形が僕に声を掛ける。


僕は周りを見渡した。


「………暗い……」


つい、言ってしまう。


「ここでは、《Disperasione》と違い朝晩関係なくずっと暗いままなんですよ♪ キャハ♪」


「……?《Disperasione》とはなんだ?」


聞いたこともないような単語を耳にし聞き返す。


「《Disperasione》とはあなたがいた世界です。

それよりも♪早く皇子の元へ向かいましょう。隼斗サマ♪」


「待て、僕の名前を何故知っている!?」


自分の名前は言っていないはずなのに、人形は僕の名を告げてくる。


「あら、失言シツゲン… 早く行きまショウ。」


彼女がそう言ったとたん周りのオモチャたちに無理やり連れていかれそうになる。


「「ツレテケ ツレテケ 皇子ノモトニツレテイケ」」


「待て、待てーー!!」


抵抗むなしく連れていかれる。


道中の様子を見ると、あり得ないものだらけだった。


見るもの何もかも不思議な物だった。


いびつに歪んだ建物、空中に浮いたランタン。


それに何よりも住んでいる住人がおかしい!?


住人は皆、《壊れたオモチャ》なのである。


片腕のないクマのぬいぐるみ


ボロボロになったミニカー


血に濡れたサバイバルナイフを持った人形!?


「いったいこの世界はなんなんだ?」


緊張や不安が一周して逆に落ち着いた僕は壊れた女の子の人形にはなしかける。


「ここは壊れたオモチャの世界なんですヨ…

………人間に壊された、の方が正しいですケド」


そう言った壊れた女の子の人形は憎しみと悲しみが混ざった様な瞳をしていた………


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