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始まりの町で、『第2陣開始、前夜祭』『第1陣、最高決定戦』告知雑談

 俺は、謎の空間から出て、APOにログインした。

 見たことある景色だな。

 プレイヤーが町の中にいっぱいいる。

 ということは、どうやら、ちゃんと『始まりの町』にこれたらしい。

 俺は、馬車乗り場らしき建物の前、門の近くにログインした。

 ここはどの門なのかな?

 東西南北のどこの門なんだろう?

 なんとなく北な気がするんだよな。

 位置的に、『始まりの町』の北側に、『クランの町フラッグ』があるから、馬車が入るとしたら、北側だと思うんだよな。

 『乗合馬車』の中でログアウトしたから、どこでログインするのか少し不安があったけど、無事に『始まりの町』に来れたらしい。

 今俺がいるのが、『始まりの町』のどこなのかを確認するためにメニューからマップを開いた。

 俺は、どうやら『始まりの町』の北門近くにログインしたらしい。

 場所の確認を終えて、メニューから顔を上げると、目の前に、コルドがいた。

 俺と目が合った瞬間、コルドが言った。


「お! やっと、来たか!」


 すっと、コルドの後ろからローズが出てきた。

 そして俺たちを先導するように立って、言った。


「噴水の広場に行きましょう」


「はーい」


 俺たちは、歩いて、噴水の広場まで向かった。

 半日ぶりの『始まりの町』は、すごく懐かしく感じた。

 プレイヤーがたくさん居る町中を歩く感覚をなんとなく思い出しながら、噴水の広場へと向かった。

 途中コルドが、他のプレイヤーとぶつかりそうになっていた。

 久しぶりすぎて、うまい歩き方を忘れちゃったのかな?

 それ以外は順調に進んで、すぐに噴水の広場に着いた。

 俺たちは、ベンチに座って話し出した。


「イベントがあるらしいな!」


 2人は、俺より早くログインしてたっぽいけど、告知イベントは見たのかな?

 さすがにそんなに早くログインはしていないのかな?

 5分10分で、さすがに戻ってこないか。


「2人は、告知、リアルタイムで見たのか?」


 まずは、コルドが自信満々に言った。


「見てないぞ! 食休みとかの時間だったと思うぞ!」


 そんなに自信満々に言うことなのか?

 まぁ、コルドが自信満々なのはいつものことか。

 今度は、ローズの答えを求めてローズの方を向いた。

 ローズは、少しだけ悔しそうに言った。


「見てないわ。ご飯中だったわ」


 まぁ、そうだよな。

 6時20分ぐらいにログアウトして、6時30分のイベントには戻ってこれないよな。

 10分弱で、ご飯を済ませてログインし直すなんて難しいよな。

 少なくても10分15分かかるよな。

 ちなみに今の時間は、6時50分だ。

 ということは、2人もあの空間に行ったってことだよな。

 亜突然あの空間に飛ばされると不安になるよな。


「じゃあ、謎の空間で確認したの?」


「そうだな! キャラ設定の時と同じ部屋でウィンドウを見たぞ!」


「私もそうね」


「突然、あの空間に飛ばされて、不安にならなかった?」


「「めっちゃなった」」


 2人が激しく頷きながら言った。

 そうだよね。

 あれ、めっちゃ不安になるよな。

 俺は、一応確認するぐらいのつもりで言った。


「『第1陣、最高決定戦』参加するよな?」


 コルドは、当たり前だろと言いたげな顔で言った。


「もちろん!」


 ローズも、わざわざ聞かなくてもいいと言いたげな顔で言った。


「当然ね」


 俺は、2人の返しを聞いて思わず声を上げた。


「よし!」


 これを確認できたら、後は当日楽しむだけだよな。

 楽しみだな『第1陣、最高決定戦』。

 俺が『第1陣、最高決定戦』ヘの期待で胸を膨らませている間に、コルドが言った。


「どれぐらいちゃんとウィンドウ読んだ?! 俺は、どうせ3人で読むと思って流し読みしかしてないんだけど!」


 会話の主導権が、コルドに移った。

 まぁ、別に気にするようなことではないな。

 コルドは、思っていたとおり、告知を流し読みしたらしい。

 3人で読むだろうからあまり真剣に読まなさそうだと思ったんだよ。


「私はちゃんと読んだわ」


 へぇ、ローズはちゃんと読んだんだ。

 意外だな。

 コルドと同じで、雑に読み飛ばしているのかと思った。

 後で3人で読むんだし、時間の無駄、みたいな感じで読み飛ばしているのかと思ってた。


「俺は、部門別詳細は、あまり見てないけどそれ以外はちゃんと読んだぞ」


 コルドが不安そうに言った。


「じゃあ、3人で読まない感じ?!」


「コルドが読んでいないなら、3人で読みましょう。まぁ、元々3人で読み返すつもりだったわ」


「そうだな。俺も、部門別をちゃんと読めてなかったし、俺も3人で読み直すだろうなと思ってたぞ」


「じゃあ、今夜の予定は、告知を読み直してから、クランの勧誘だな!」


「「了解」」


 今夜の予定が流れで決まった。

 流れで決まってよかった。

 いつもなら予定を決めるついでにいろいろな雑談をして、結局決めるまでかなり時間がかかっちゃうからな。

 雑談のついでに今夜の予定が決まってよかったな。


「じゃあ、告知読んでいくか! 真ん中に座っているし、俺が、告知を開くぞ!」


「それならもっとよった方が良いかしらね」


「じゃあ、ちょっとそっちに寄るぞ」


 俺たちは、コルドのウィンドウに顔を寄せ合って、もう一度、『第2陣開始、前夜祭』の告知と、『第1陣、最高決定戦』の告知を読んだ。

 適当に3人で話しながら、告知を読んだ。


「『第1陣、最高決定戦』も楽しそうだけど、地味に『第2陣開始、前夜祭』の方も楽しみだな!」


「町にどんな飾り付けがされるのかな?」


 APOで今まで見た、祭っぽいものと言ったら、『クランの町フラッグ』の大樹の広場の屋台ぐらいだな。

 あれが町中で行われる想像をしたら、祭りっぽいかな。

 それで想像してみよう。

 俺は、町中が彩られる様子を想像しながら言った。


「『クランの町フラッグ』の大樹の広場の雰囲気が、町全体に広がる感じなのかしらね」


「かなり楽しみだな!」


 それから、告知の画面を見ながら、楽しくおしゃべりをした。

 しばらくそれを続けたら、告知を読み終わった。

 俺たちは、告知のウィンドウを閉じて、変わらず雑談をする。


「『第1陣、最高決定戦』のどの大会に出たいとかあるか?」


「俺は、『魔物討伐最高決定戦』だな! イベント用の敵が気になるし、何より楽しそうだからだな! 同じ理由で、『ボス討伐最高決定戦』も気になっているぞ! それ以外の、どのイベントも楽しそうだと思うぞ!」


 『魔物討伐最高決定戦』か。楽しそうだな。

 専用の魔物が出るみたいだし、戦いがいがありそうだな。

 協力してみんなでできそうだし、やりたいな。


「私は『個人戦闘最高決定戦』ね。APOを始めてから、対人戦をやっていなかったから、やりたいわ。後は、『職業別戦闘最高決定戦』と『パーティー戦闘最高決定戦』も同じ理由で気になっているわ」


 対人戦か。

 APOだと、DQNを相手に戦ったやつ以外だと、対人戦していないのか。

 確かに、MMOなんだし、対人戦もしたいよな。

 俺たちってどれぐらい強い部類に入るんだろう?

 『ビッグボスゴブリン』とかを最速で倒しているし、結構良いところまで行けるんじゃないかな?

 2人のやりたいことを聞いて感心しつつ、俺のやりたいことを2人に伝えた。


「俺は、『ボス討伐最高決定戦』かな。コルドと同じで、イベント用の敵がどんな感じなのか気になるし、パーティーで楽しめるし。後は、同じ理由で、『魔物討伐最高決定戦』かな。あとは、パーティーで出れる『パーティー戦闘最高決定戦』も気になるかな」


 ローズが良い感じにまとめてくれた。


「1日中やる大会みたいだし、全部回っちゃいましょう」


「そうだな! それがいいな!」


「全部気になるしね」


 それからしばらく、告知の内容について、雑談をした。

 話すこともだんだんとなくなり、話も落ち着いてきた頃、コルドが言った。


「じゃあ、そろそろ、勧誘の方に行きますか!」







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