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『ビッグボスゴブリン』リベンジ準備 食後に耐久値回復

 昼食を終えて、再びAPOにログインしてきた。

 ギルドの前にログインしてきた。

 ログインすると、目の前で2人が何か話していた。

 話に入っていくために、話しかけた。


「ただいまー」


 2人は、俺の声を聞いて一瞬ビクンッとした。

 2人は俺に声をかけられて、初めて俺に気づいたらしい。

 ログインしてきた俺に気づかないぐらい集中して何を話していたんだろう?

 気になるなぁ。

 2人の声は俺が聞き取ることができないくらい小さかったから、俺は2人が何を話していたかは知らない。

 2人はすぐに切り替えて俺に挨拶を返した。


「「おかえりー」」


 俺は気になったから、そのまま聞いた。


「真剣に何か話していたけど、何を話していたの?」


「オクツが戻って来たときに、何かびっくりさせることができないかって話し合ってたぞ!」


 普通、それって本人を目の前にして言うことではなくないか?

 それって、話しちゃっていいの?

 大事な計画だったんじゃないの?

 そう言われちゃったら、びっくりしたくてもできないと思うけど。


「そうなの?」


 どう反応すればいいのかわからなくて、とりあえずローズに話を振った。


「そうよ」


 ローズは短く返してきた。

 心なしか少しだけ、ローズがコルドに対して怒りを向けているような気がする。

 計画をばらされたから起こっているのかな?

 余計なことを言うなという怒りかな?


「話がまとまらなかったから、何もできなかったけどな!」


 ぶっちゃけすぎじゃない?


「そういうのは、本人を目の前にして言うことじゃないわよ」


 ローズが、ちょっとだけ怒りの感情を乗せて、コルドの頭をたたきながら言った。

 まぁ、そうなるよね。

 ローズに怒られないように俺も一応ローズの発言に乗っておく。


「それはそうだな」


 コルドはたたかれてから間を開けず、話題を変えてきた。


「3人集まったし、早速『ビッグボスゴブリン』のところに行こう!」


 切り替え早っ。

 もう1くだり2くだりぐらいあると思ったのに。

 コルドはすぐにでも飛び出していきそうな勢いだ。

 『ビッグボスゴブリン』と戦いたくて前のめりになっているコルドを抑えるように言った。


「ちょっと待って! ミヤネさんのところに耐久値あげてもらいに行こう」


 コルドがきょとんとした顔で言った。


「なんでだ? アクセサリー類は、まだ半分以上耐久値があるぞ!」


 まぁ、耐久値も残ってるし、そう思うよな。

 だけど、ちょっと待とうな。

 そう思いながら、コルドに説明するように言った。


「『ビッグボスゴブリン』を倒した後は、次の町を拠点にするだろ? そうなったら、ミヤネさんが次の町に来るまで、気軽に耐久値を回復してもらえないだろ?」


 コルドは、ぽんと手をたたきながら納得したような顔をした。

 本当にそれをやる人いたんだ。

 今までやっていなかったのに、急にどうした。

 納得した顔に変わったコルドが言う。


「確かにそうだな! 耐久値が減ってきたからって、この町に戻ってくるのも大変かもだしな!」


「町ごとを移動できるワープみたいな設備があったら別なんだけどね!」


 ローズが、情報を補足するように言った。

 ワープかぁほしいなぁ。

 VRじゃない時代のMMORPGだと定番の制度だよな。

 APOでもほしいな。

 今後どんどんワールドが広くなっていったときに、ワープがなかったら、移動で1日かかるみたいなことが起こりかねないしな。

 ワープシステムでないかなぁ。

 実はもう実装されてたりするのだろうか?

 俺はそのローズの発言に反応していう。


「それほしいな。『ビッグボスゴブリン』のところに行くのにも20分、それからさらに次の町に行かなきゃいけないとなると、結構な距離だしな!」


 コルドは話題を切り上げて言った。


「じゃあ、耐久値回復に行くか!」


「「そう(だな)(ね)」」


 そう言って正面にあるギルドに入っていった。

 午前中の最後にいた、ギルドのロビーの依頼板を超えて、露店市の方へと向かった。

 地図を見ずとも迷わずにミヤネさんの露店に来た。

 今日も事前に声をかけるのを忘れたけど、今日はちゃんといるみたいだ。

 よかったぁ。

 居なかったら、待たずに『ビッグボスゴブリン』に行っていただろうな。

 ミヤネさんに声をかけると、3人お声が自然とそろった。


「「「ミヤネさん、来ました!」」」


「いらっしゃい。1日ぶりってところかしら」


 ミヤネさんはいつも通りのテンションで返してくれた。

 ミヤネさんの返しにローズが短く答えた。


「そうですね」


 ミヤネさんから質問が飛んできた。


「昨日言っていた、『ビッグボスゴブリン』との戦いはうまくいったの?」


 あぁ、昨日そんなこと言ったっけ?

 言ってたなぁ。

 確かに言ったっきりで、何もどうなったか言っていなかったな。

 反省反省。言ったことはちゃんと覚えておかないと。

 俺はちょっとだけ気合いを入れながら言った。


「昨日は、負けちゃったので、これからリベンジです!」


 ミヤネさんはあっさり流して次の話に移った。


「そうなのね。今日は何をしにきたの? アクセサリーを買いに?」


 今度は、コルドが答えた。


「耐久値を回復しに来ました!」


「1日でそんなに酷使したの?」


 ミヤネさんが心配そうに言った。

 俺は慌てて説明をした。


「耐久値にはある程度余裕があるのですが、次の町に行けたら、こっちに戻ってきて、耐久値の回復を頼むのも大変じゃないですか」


「それはそうね。今度こそ『ビッグボスゴブリン』を倒せるといいわね。じゃあ、この箱の中に1人ずつアクセサリー出しちゃって」


 ミヤネさんはそう言って、俺たちの前に箱を3つ並べた。


「「「はーい」」」


 ミヤネさんが出した箱におのおののアクセサリーを入れて、ミヤネさんに返した。

 ローズは、自分の作ったアクセサリーは箱に入れなかったみたいだ。

 それを受け取ったミヤネさんは、作業を始めた。

 ミヤネさんが作業をしている間は、作業の邪魔にならないぐらいの音量で雑談をしていた。


「アクセサリーの補正値ってすごいんだな! アクセサリーを外した能力値を見て驚いた!」


「確かに結構な補正値だよな」


「塵も積もれば山となるというやつよ」


「装備って大切なんだな! 正直ステータスアップ系のスキルがあるんだし、そこまで必要ないと思ってた」


「アクセサリーの装備屋である、ミヤネさんの露店の前で言うことじゃないと思うぞ」


「そうよ! BPでいったら、アクセサリー2つで1レベル分ぐらいあるのよ!」


 雑談がちょっと盛り上がってきたところで、下を向いて作業していたミヤネさんが急に顔を上げた。

 もしかしてうるさすぎたのかな?

 作業の邪魔だったのかな?

 それだったら申し訳ない。

 もうちょっと話し声のボリュームを落とすか。

 そう思っていたら、ミヤネさんが言った。


「できたわ」


 終わったから顔を上げただけらしい。

 よかった。作業の邪魔になっていたわけではなくて。


「「「ありがとうございます!」」」


 俺たちは、ミヤネさんから箱を受け取る。

 その中から、1つ1つアクセサリーを付け直していった。

 全部のアクセサリーを付け終わった。

 2人がつけ終わるのを待つ時間が少しだけできた。

 全員がつけ終わったのを確認したミヤネさんが、俺たちに檄を飛ばしてくれた


「じゃあ、行ってらっしゃい!」


 俺たちは3人で声をそろえて返した。


「「「行ってきます」」」


 そう言って、俺たちはミヤネさんの露店から出て、『ビッグボスゴブリン』との戦いに向けて歩き出した。

 今日こそは絶対に『ビッグボスゴブリン』を倒してやるぞ。

 次の町に一番乗りしてやるぞ。

 その気持ちで歩き出した。

 歩き出して数歩でふと思った。

 次の町の名前って何だっけ?

 あれ? どこかで聞いたっけ?

 あれ? もしかして知らなくない?

 まぁ、次の町に着いてから知ればいっか。





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