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スキルオーブ屋の話

 スキルを獲得して上がっていたテンションも落ち着いてきた。

 スキルを獲得した後は、何というか、高い買い物をしたとみたいなハイテンションになっていたな。

 あのテンションのままだったのなら余計なものまで、取っていた気がするな。

 冷静になれて良かった。

 そう思っていると、ローズがしみじみと言った。


「後は、時間がたつのを待てば、自然と私たちは強くなっていくわね」


 まぁ、今回取ったスキルは、ステータスアップ系と、ステータスアップ%系だからな。

 自然と上がっていくものだ。

 時間が経過すれば、自然と上がっていく。

 そういうスキルだからな。

 明日になれば、数値上は、30とか40とか自然と上がっているんじゃないかな。

 俺は冷静に言った。


「そういうスキルを取ったからな」


「まぁ、でも、取っていなかったスキルなんて、多くは、あまり使わない能力を強化するようなスキルだからね。そこまで期待できないかもね」


 そうなんだよな。

 取ってないステータスアップ系とか、取っていない%アップ系って結局そういうことだもんな。

 まぁ、俺達に関しては、元がガチャで手に入れたやつだから、ちょっとだけそれるところもあるが、必要なら自分で買うもんな。

 そういうもんだよな。

 全てのステータスが高水準で必要な訳じゃないもんな。

 最低限は必要なのかもしれないけど、高い必要ないといところなんてたくさんあるだろう。

 例えば、ローズがSTRとかVITとかAGIを高水準でもつ必要はないよな。

 最低限の防御力と移動力、最低限行動できるだけのSTRがあれば、そこら辺って特に必要ないもんな。

 俺は何度も頷いた後に言った。


「それはあるな」


「スキルと言えば、『クランの町フラッグ』でも、スキルオーブ屋ってあるのかな?!」


「あるのかしらね」


 スキルオーブ屋か。

 そういえば、この町では行っていないな。

 まぁ、まだこの町に来て3日目とかだからな。

 まだまだ行ったことない場所だらけだよな

 スキルオーブ屋か。

 確かに興味があるな。

 パッシブ系とか自動発動系のスキルなら、スキルを忘れていても勝手に発動してくれるからな。

 そういうのがほしいな。

 そう思いながら言った。


「ありそうだけどな」


「あるんじゃない? そして、『始まりの町』のスキルオーブ屋よりもいいものを売っていそうだよね」


「その分高そうよね」


「こっちの方がいいものを売っていたとしても、たまにあのばあさんの店には行きたいな!」


 『始まりの町』のスキルオーブ屋のおばあさんか。

 いい人だったな。

 2度3度しか関わりがないけど。

 それにガチャもやりたいな。

 もしかして、コルドは、ただガチャがやりたくてそういうことを言っているのかな。

 まぁ、コルドだしそれも有り得るな。

 俺は確認のテンションで言った。


「それは、ガチャ目的だよな?」


「もちろん! それ以外にないだろう!」


「本当にガチャが好きね」


「それはローズもだろう?!」


「当たり前じゃない。ガチャなんてロマンの塊よ」


 そこは意見が合うんだよな、2人って。

 まぁ、ロマンの塊であることは否定しない。

 あれのおかげで手に入ったスキルはかなり活躍しているしな。

 俺の『器用貧乏』とか。

 俺は深く頷きながら言った。


「そうだよな。ロマンの塊だよな」


「兄貴って、『始まりの町』でスキルオーブガチャはしたか?!」


「いや、やってないよ。極振りを修正するので必死だったからね」


「そうなのか?! じゃあ、今度『始まりの町』に一緒に行ったときに、ガチャ回しに行こうぜ!」


「いいよ。お金に余裕があったらだけど」


「それなら、『クランの町フラッグ』のスキルオーブ屋に要望を出して、ガチャを設置してもらった方が良いんじゃない?」


 確かにそっちの方が良さそうだよな。

 しばらくは『クランの町フラッグ』を拠点にする訳だし、拠点の近くにあった方が良いよな。

 でも、そんなこと出来るのかな?

 『始まりの町』のおばあちゃんは、要望にこたえてみたいなことを言っていたから、要望は聞いてくれるのかも知れいないな。

 それって、あのおばあちゃん限定なのかな。

 それとも、スキルオーブ屋限定なのかな。

 それとも、どの店でも、要望を伝えるとかなえてくれる可能性があるのかな。

 そうだとしたら、他の店にも要望を伝えてみたいな。

 何か要望を思いついているのかと言われると、何も思いついていないんだけどな。

 『クランの町フラッグ』でガチャかぁ。

 何というか、いいものは出そうだけど、その分高そうだな。

 桁が1つぐらい違いそうなイメージがある。

 その分稼げば問題ないんだろうけど。

 俺は『クランの町フラッグ』でのガチャを想像しながら言った。


「そっちの方が、良いのが出そうだな。まぁ、そっちの方が高そうだけど」


「それも良いな! でも、原点である『始まりの町』のガチャもたまにはやりたいよな!」


「3人は、ガチャをしているの?」


「かなりの額を突っ込んだわ」


 いくら使ったっけ?

 まぁ、今の稼ぐ額からしたら、そこまでではないのかもしれないけど、そのときの稼いだ額のほとんどを使ったような気がする。

 と言うか、ガチャって、金がなくなる以外で止める方法がないよな。

 特定の何かがほしいと言うときなら、それが出れば止められるけど、なんとなく良いスキルがほしいと思うとどうしようもないよな。

 俺はそんなことを考えながら言った。


「そうだな。その分のリターンがあったから、またやりたくなっているんだけどな」


「スキルと聞いて、ガチャをまたやりたいと思うぐらいにはやってるぞ!」


「へぇ、そうなんだ。ちなみに一番のあたりって何が出たの?」


「一番と言ったら、あれよね」


「あれだな! オクツのやつ!」


 俺のやつと言うことは、『器用貧乏』のことかな。

 まぁ、確かにあれが一番レアリティとしては高かったもんな。

 それにめちゃくちゃ活躍しているし、存在感を放っているもんな。

 あれの話か。

 まぁ、良いでしょう。

 俺はなるべく自慢にならないように言った。


「あぁ、あれね。どれも良いスキルだったけど、レア度的には俺が当てた、『器用貧乏』ってスキルが一番のあたりだったな」


「あぁ、ステータスにそんなスキルがあったね。それはどんなスキルなの?」


 シルさんが食いついてきた。

 シルさんも実はガチャに興味津々なのかな。

 まぁ、ガチャが嫌いな人なんていないもんな。

 そんな人は存在しないもんな。

 これは、ガチャに興味があるのかな。

 それとも、『器用貧乏』の方に興味があるのかな。

 俺は2択を考えながら言った。


「『器用貧乏』は、レベルのあるスキルのレベルを最初から5にする代わり、スキルの成長速度が下がるというスキルだ」


「へぇ、面白いスキルだね。メリットもあってデメリットもある、そんなスキルなんだね。いろんなスキルを試しやすくなって良いスキルだと思うよ」


「そうだよな。良いスキルだよな!」


「その代償で、ステータスアップ系とかののびも少し遅いのよ」


「あぁ、だから、オクツのステータスアップ系は、2人に比べてレベルが低かったんだね。そういうことだったんだ」


 シルさんは、へぇそうなんだという表情で頷いている。

 納得がいったみたいだな。

 まぁ、一緒にやっていて、俺だけスキルの伸びが悪かったら気づくよな。

 そして気になるよな。

 謎が解決したみたいで良かったな。

 まぁ、『器用貧乏』は、それだけのデメリットを抱えても良いスキルと言えるぐらいの良スキルなんだよな。

 ステータスアップ系なら、補正の低下をある程度緩和してくれる。

 攻撃系のスキルとかなら、即戦力になる。

 あんまり使わないスキルも、Lv.5で使うことができる。

 そういうメリットがあるから、『器用貧乏』は良スキルなんだよな。

 俺は自信を持って言った。


「そういうことだ。まぁ、でもスキルが即戦力になるというのはかなりのメリットだから使っている」


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