久々にレベルアップ
コルドが、遠くを指を指しながら言った。
「また、サンドウルフの群れがいるぞ!」
またサンドウルフか。
3連続サンドウルフだな。
もしかしたら、ここにはサンドウルフしかいないのかもしれないな。
そんな気持ちにもなってきたな。
『始まりの町』の北、『クランの町フラッグ』の南のフィールドに、ゴブリンしか出てこないように、このフィールドにはもしかしたら、サンドウルフしか出ないのかもしれないな。
もしくは、『始まりの町』の南の草原みたいに、浅瀬は、サンドウルフの担当なのかもな。
浅瀬で既に、3種類も魔物がいるのってすごいことだよな。
もしかしたら、正規版には、1種類しか採用していないのかもしれないな。
そんなことを考えていると、ローズが言った。
「また、サンドウルフなのね」
まぁ、でも、とりあえず倒すか。
そろそろ新しい敵と戦いたい。
新しい種類の敵がこないかとわくわくしているのに、毎回肩透かしを食らっているような気持ちになっている。
それもあるけど、今は、修行、狩りをしにきているのだから、見つけた獲物を見逃すなんてことはもったいないよな。
そう思いながら言った。
「まぁ、とりあえず倒しておくか」
「そうだね」
「じゃあ、倒しに行こう!」
「おう」
とりあえず、見つけた、サンドウルフは倒すことになった。
いつも通り、前衛と後衛で別れて行動を開始する。
何というか、シルさんがいる戦闘が当たり前になってきたな。
自然と、俺とコルド、シルさんとローズに分かれた。
元から4人で行動していると言うぐらい、自然な動きだな。
まぁ、この話はこれぐらいにして、今は、戦闘に集中しないとだな。
でも、弱点も分かっているし、前回通りの作戦で良いんじゃないかな。
あれで成功したわけだし。
俺は楽観的にそう思いながら言った。
「じゃあ、前回と同じ感じで行こう」
「そうだな! じゃあ、前回と同じ感じで!」
「じゃあ、戦闘開始」
「行くぞ!」
俺達は、走って、前に出た。
サンドウルフと距離をつめると、戦闘が開始される。
今回のサンドウルフは、10匹の群れだった。
前回の群れよりも少し規模が小さいな。
弱点も分かっていて、前回倒した敵よりも小さな群れ、盛り上がる要素がないな。
何かハプニングとかがないと、盛り上がらないな。
そう思いながら戦闘を進めていく。
後衛の火力、そして、俺達前衛のヘイト買い、そして攻撃によって、簡単に、敵は壊滅していった。
戦闘時間も、前回の先頭の半分近くになっていた。
この戦い方にも慣れて、全員の動きが最適化されているのかな。
何というか、ボスを何周もまわっているような感覚と近いな。
勝てるのは当然として、いかに早く、無駄なく倒すか。
そっちの方がメインになっている気がするいするな。
戦闘が終わり、そんなことを考えているうちに、前衛と後衛が合流していた。
俺は、合流した直後に言った。
「慣れたものだな」
3戦もやれば慣れるよな。
だいたい動きもわかってくるし、弱点も教えてもらったし、もう苦労しなくなった。
ゲームの戦闘って、簡単にいろんな敵が倒せるという爽快感の方に振り切るか、苦労して頑張った結果倒せたという達成感の方に振り切るかの2択だと思うが、段々と、前者になってきたな。
1戦目の時は、堅くて、連携もうまくて苦戦したけれど、弱点を知った後は、パパッと倒せてしまうため、達成感はない。
だからといって、爽快感があるほどの戦闘はまだ出来ていないな。
俺達の強さがたりていないから。
コルドが満遍の笑みで言った。
「あっさり倒せたな!」
苦戦していた敵を簡単に倒せるのがうれしいのかな。
苦戦したのは1戦だけどな。
そう思っていると、ローズが言った。
「何というか、弱点が分かったら、途端に歯ごたえがなくなったわね」
そうだな。
最初は、『クランの町フラッグ』のまちの敵は、レベルが違うな、武器を更新してきて良かったと思ったけれど、今は、武器のおかげもあるが、『始まりの町』のまわりの敵と変わらない感覚だな。
それは、弱点を知っているというのが大きいだろうな。
シルさんはうれしそうに言った。
「段々最適化されたね」
戦闘の感想の半紙が落ちつて来たので、俺は、戦闘のリザルトを確認した。
いつもは、通知がうざいから、リザルトを切っているのだけど、なんとなく気になったので確認してみた。
おぉ、今回の戦闘で、久しぶりにレベルが上がったみたいだ。
戦闘終了のリザルトに、レベルアップと書かれていた。
これで、Lv.14か。
相対的に、どれぐらいすごいのか分からないけど、長らくレベルアップをしていなかったから、すごくうれしいな。
前回レベルアップをしたのって、昨日かな。
シルさんと合流して、『ビックボスゴブリン』の周回をしているときだな。
あの時が、最後か。
まず1日近くレベルアップしていなかったんだな。
まぁ、それはそうか。
あの後は、大移動でもう一回『ビックボスゴブリン』の周回をして、その後はまともに戦闘していないもんな。
数時間ずっと町中にいたもんな。
その後はログアウトして寝たのだから、それはレベルアップしないよな。
戦闘量としては、それほどでもないのかもな。
それでも、久しぶりのレベルアップはうれしいな。
俺は、笑顔でみんなに報告した。
「そうだ、久しぶりにレベルアップしたぞ」
俺に続いてコルドが言った。
「俺も、レベルアップした!」
え? コルドも、レベルアップしたの?!
まぁ、それはそうか。
これだけ一緒にいるのだから、レベルアップのタイミングも大して変わらないか。
それでも、同じタイミングでレベルアップするのは驚きだな。
俺ところ度では多少の経験値の差があったから、少しだけレベルアップのタイミングがずれるイメージがあったな。
そう思っていると、ローズが言った。
「私もレベルアップしたわ」
ローズもなのか。
まぁ、ローズもずっと一緒にやってきているからな、同じタイミングでレベルアップするのは不思議じゃないか。
それでもな。
驚くものは驚くんだよな。
驚いていると、シルさんが言った。
「僕もレベルアップしたよ」
シルさんもか。
これは運が良いのかな?
コルドとローズは、ずっと一緒にやってきたから、レベルアップのタイミングが同じなことは、なんとなく分かる。
でも、シルさんに関しては、昨日まで別行動だったし、レベルも違うのだ。
同じタイミングで、レベルアップするとは思わないよな。
俺は首をかしげながら言った。
「たまたまか?」
「たまたまじゃないか?」
まぁ、たまたまだよな。
それ以外の理由もないもんな。
シルさんが嘘をついているとかも意味がわからないもんな。
まぁ、たまたまか。
それ以外考えられないもんな。
そうやって自分を納得させていった。
その間にローズが言った。
「私たち3人に関しては、ずっと一緒にやっているから、まぁ、同じタイミングでレベルアップするのも分かるけど、シルさんに関しては、たまたまじゃない?」
「昨日の夜結構頑張ったから、僕的にも妥当なタイミングかな」
「じゃあ、とりあえず、レベルアップの処理でもするか」
もらったBPを割り振らないといけない。
そうしないと、レベルアップをしても、上がるのは、職業レベルに付随している、STRが1とAGIが1だけだ。
それだと代わり映えしないもんな。
「BPを振り分けないとだな!」
「じゃあ、振り分け終わったら、ステータスでも見せ合わない?」
「いいと思う。昨日見たときからどのぐらい変わっているのかも気になるし」
「じゃあ、見せ合うか」
「そうだな!」
BPを振り終えると、ステータスを公開することになった。
みんなのステータスはどんな感じなんだろうか。
今から少し楽しみだな。
みんなのステータスを見るのは、これもレベルアップと同じく、昨日の昼ぶりか。
そうなると、丸1日ぶりか。
この1日何をしていたんだろうな。
そう思いながら、BPを割り振った。
よろしければ、下の☆☆☆☆☆を★★★★★にしていただけるとありがたいです。
★だと思った方は、★でもいいので、評価をよろしくお願いします!!!!
それと、毎日更新をしているのでよろしければ、ブックマークの方をしていただけると、更新した時にまた読みやすいと思います。
ついでに、いいねや感想などもしていただくと、活動の励みになるので、ぜひよろしくお願いします!!!




