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徘徊ボスは後ろにいる ※短め

 俺たちは、ビッグホーンウルフの北側を囲うようにいた。

 このままだと、各個撃破されてしまう。

 もし、最初にローズを攻撃されたらひとたまりもない。

 1か所に集まるように斜め後ろにすり足で下がっていく。

 隙を作らないように、刺激しないように。

 敵の動きに細心の注意を払いつつ、こけたりしないよう緊張しながら、後ろに下がる。

 張りつめた緊張感の中、話し合いもする。


「これどうしよう?」


「戦うしかないと思うわ! どうせ逃げても、後ろから攻撃されてあっけなくやられるだけじゃないかしら」


「逃げるなら、俺が殿でもいいぞ! 『ここは俺に任せて、先に行け!』って言ってみたいしな!」


「2人は戦いたい? それとも逃げたい?」


「戦いたいわ! 死亡したら、今回の狩りの素材とかが無駄にはなっちゃうけど、ゲームの中なんだから、楽しそうなことがしたいもの!」


「俺も戦ってみたい! 戦っておけば、もし負けても、攻略法を考えられそうだし。逃げるのも楽しそうだけど、勝てそうにないボスとかに挑むほうがワクワクする!」


「俺も戦ってみたい! 楽しそうだし! じゃあ、戦いますか。多分負けるだろうけど、精一杯頑張りますか!」


「「了解!」」


 やっと俺たち3人が合流した。

 陣形はいつも通り、コルドが前に出て、その横に俺、後ろにローズという陣形。

 方針が決まったタイミング、気合を入れなおしたタイミングで、ローズの叫び声が聞こえた。


「ヤッッッ!」


 叫び声というか、断末魔というか、一瞬の大声。

 ローズの方を振り返ると、背後から、ビッグホーンウルフに一撃を入れられていた。

 ビッグホーンウルフの強烈な爪の一撃、ろくにVITもHPもないローズでは耐えられるはずもなく、あっけなく光になって消えていった。

 いつの間に!

 俺が陣形を確認するのに一瞬後ろを向いた間に、俺たちを回り込んでローズの背後から攻撃するとか、どんなスピードなんだ??!

 コルドと短いコミュニケーションを取る。


「ローズがやられた! オクツ、回り込まれたのを気づいたか!」


「気づけなかった。何てスピードなんだ! 集中していくぞ!」


 動揺が走る。

 コルドも回り込まれたことに気が付かなかったっぽいな。

 多分、見てても気づけないほどの速さなんだろうな。


 どうしよう。

 本当にどうしよう。

 ダメだ。

 落ち着かなきゃ!

 落ち着いても勝てないような敵に動揺してたら、より勝率が低くなってしまう。

 今度は、ビッグホーンウルフの一挙手一投足を見逃さないようにする。

 にらみ合うようになって1分。

 敵が消えた。

 バグかと思ったその瞬間、コルドの叫び声が、聞こえた。


「オクツっっっっっぅつ」


 コルドの方に振り返ると、ビッグホーンウルフの爪が目前まで迫っていた。

 なんとか防御姿勢を取ろうとするが、とっさに振り返った俺が行動するよりも、俺を倒そうと向かってきた敵が行動する方が、圧倒的に早い。そもそも素の速さすら天と地ほどの差がある。


 俺は何もできないまま攻撃をされて、気づいたら、噴水の前に立っていた。



「負けたな!」


 コルドがすがすがしいほど元気よく言った。

 まぁ、本当に何もできなかったからな。逆にすがすがしいまであるよな!


「悔しいわね! いつかリベンジしないといけないわね!」


「次は倒そうね!」


 ボス戦について振り返っていると、妹からメールが来た。

 何かあったのかな?



 妹

 To自分

 ご飯


 夕飯の時間だから戻ってきて。

 冷めないうちに食べたいから、戻ってこなかったら先に食べてるよ。



 ご飯ができたらしい。

 時間を確認すると6時過ぎ。

 夕飯時だ。

 めちゃくちゃ長く感じたボス戦は、10分もしてなかったんだな。

 それだけ集中してたってことかな?


 妹から、メールが来たことを2人に伝える。

「あ、妹からメールが来た。『夕飯だから、戻ってこい』だって」


「時間を確認したら、6時過ぎになってるわ。もうそんなに遊んだのね! 楽しすぎて一瞬だったわ」


「デスぺナ食らったし、夕飯時だし、1回解散して食後にここで合流でいいか?!」


「「了解」」


「あ! 狩り終わってのステータスだけ共有しておこう」


「「了解」」


 ステータスの共有だけ行うと、俺たちはそのままログアウトした。

 戦利品の整理などもしないまま。

 ちなみに狩りの結果ステータスはこんな感じになった。



 PN:オクツ

 キャラクターレベル:Lv.9

 職業:剣士Lv.9

 HP:150/150(132+2+16)

 MP:54/54(48+6)

 STR:83(40+30+13)

 VIT:24(15+9)

 INT:15(13+2)

 MND:10

 DEX:14(12+2)

 AGI:52(31+21)

 LUK:27(19+8)


 スキル

 剣術(入門)Lv.9/Lv.10 『ソードアタック』『二連斬り』『スラッシュ』『アタックアップ』『スピードアップ』

 魔術(入門)Lv.8/Lv.10 『ボール』『ランス』『ウォール』『知力上昇』

 物理の心得(入門)Lv.9/Lv.10

 ステータスアップSTR(極微)Lv.9/Lv.10

 ステータスアップAGI(極微)Lv.9/Lv.10

 クリティカル率アップ(極微)Lv.6/Lv.10

 クリティカルダメージアップ(極微)Lv.6/Lv.10

 チャージLv.7

 追撃Lv.8


 称号

 受け継ぎし者

 一勝四敗


 SP:0

 BP(消費値):0

 BP(能力値):0


 初心者の剣 ATK:2 MAG:1 破壊不可

 初心者の胴当て VIT:2 破壊不可

 初心者のズボン VIT:2 破壊不可

 初心者の靴 VIT:1 破壊不可

 幸運の首飾り LUK:5 破壊不可

 金属の指環 STR:2

 布の腕輪 AGI:2

 金属のイヤリング INT:2

 ミサンガ LUK:1

 金属の腕輪 STR:2

 金属の指環 AGI:2

 金属の指環 DEX:2

 染糸のミサンガ LUK:2

 初心者の帽子 VIT:1 破壊不可

 初心者の篭手 VIT:1

 初心者の下着(上) VIT:1

 初心者の下着(下) VIT:1

 初心者のコート MP:4




 ふたりのステータスはこんな感じ。


 PN:ローズ

 キャラクターレベル:Lv.9

 職業:魔術師Lv.9

 HP:10/10

 MP:201/201(170+31)

 STR:0

 VIT:7(0+7)

 INT:130(86+44)

 MND:0

 DEX:0

 AGI:37(24+13)

 LUK:32(25+7)


 スキル

 魔術(入門)Lv.9/Lv.10 『ボール』『ランス』『ウォール』『知力上昇』『瞑想』

 魔法の心得(入門)Lv.9/Lv.10

 ステータスアップINT(極微)Lv.9/Lv.10

 ステータスアップAGI(極微)LV.9/Lv.10

 ステータスアップMP(極微)Lv.9/Lv.10




 SP:0

 BP(消費値):0

 BP(能力値):0

 初心者の杖 MAG:3 破壊不可

 初心者の胴当て VIT:2 破壊不可

 初心者のズボン VIT:2 破壊不可

 初心者の靴 VIT:1 破壊不可

 幸運の首飾り LUK:5 破壊不可

 金属の指環 INT:2

 布の腕輪 AGI:2

 金属のイヤリング INT:2

 金属の腕輪 INT:2

 金属の指環 AGI:2

 革の腕輪 INT:2

 染糸のミサンガ LUK:2

 初心者の下着(上) VIT:1

 初心者の下着(下) VIT:1





 PN:コルド

 キャラクターレベル:Lv.9

 職業:戦士Lv.9

 HP:180/180

 MP:0/0

 STR:132(100+32)

 VIT:8(0+8)

 INT:0

 MND:0

 DEX:12(10+2)

 AGI:34(30+4)

 LUK:9(0+9)


 スキル

 体術(入門)Lv.9/Lv.10 『強パンチ』『強キック』『タックル』『アタックアップ』『スピードアップ』

 物理の心得(入門)Lv.9/Lv.10

 ステータスアップSTR(極微)Lv.9/Lv.10

 クリティカルダメージアップ(極微)Lv.7/Lv.10

 チャージLv.9




 SP:0

 BP(消費値):0

 BP(能力値):0


 初心者の手袋 ATK:3 破壊不可

 初心者の胴当て VIT:2 破壊不可

 初心者のズボン VIT:2 破壊不可

 初心者の靴 VIT:1 破壊不可

 幸運の首飾り LUK:5 破壊不可

 金属の腕輪 AGI:2

 布の腕輪 AGI:2

 金属のイヤリング LUK:2

 革の腕輪 DEX:2

 染糸のミサンガ LUK:2

 初心者の籠手 VIT:1

 初心者のすね当て VIT:1

 初心者のチャンピオンベルト VIT:1



 レベル、追いつかれたなぁ。

 コルドは、だんだん極振り感無くなってきて、動きやすそうにしてる。



 ご飯なんだろうなぁ。


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更新お疲れ様です。 いや〜瞬殺されたね。 あれかな?単純にAGIが高いのか、それとも背後または死角に移動するスキル でも持っているのか、どっちにしろ一撃死なのがね。 あと、標的にする基準が多分、遠距…
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