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取引をしよう 乗れなかったノリと流れは、却下

 ササキさんと、俺と、コルド、ローズの4人だけになった作業室。

 ささっと取引しちゃいますか。

 そう思って、ササキさんと話を始めようとしたところ、コルドが聞いてきた。


「オクツは、ササキさんと何の取引をするんだ?!」


 確かに、そういえば、コルドと、ローズは取引の内容を知らずに残っているのか。

 というか、コルドとローズはよく残ったな。

 そもそも、ササキさんは、俺にしか残れと言わなかったのに、コルドとローズも残ったのは何でなんだろう?

 先に、部屋から出て、シルさんと連絡を取っててもよかったんだけどな。

 そう知れば、次の予定に向けてスムーズに動けると思うんだけどな。

 まぁ、何かしら考えがあって残ったんだろう。

 正直、取引という言葉の響きに惹かれて残ったのだろう。

 まぁ、そういう奴らだからな。

 俺は、コルドとローズに向けて説明した。


「あぁ、ポーションの在庫がなくなりそうだから、買おうと思ってな。だから、そんなにわくわくするようなことは何もないぞ」


 俺が説明している途中。わくわくキラキラしていた、コルドとローズの目が、だんだんと少し落胆したような目に変わっていった。

 やっぱり、取引という言葉に惹かれて残っていたんだな。

 わくわくするようなことが何もなくて残念だったな。

 まさか本当に闇取引みたいなことを期待されていたとは正直思わなかった。

 おふざけぐらいの気持ちで、適当に考えていたけど、まさか、本当に期待していたとは思わなかったな。

 ローズは、文句を言いたげな顔で言った。


「何か悪い取引でもあるのかと思ったわ。わくわくしてたのに」


 ローズは、ふてくされてしまったみたいだ。

 そんなこと言ったって、取引の内容が変わるわけじゃないんだし、落ち着こうよ。

 というか、裏取引みたいなことをやる奴だと思われていたのか。それはそれで心外だな。

 というか、俺とササキさんでどういう裏取引をするんだよ。

 俺はそう思いながら、ローズを落ち着けようと思ったら、今度は、コルドがはぁとため息の出そうな顔で言った。


「交渉ごとでもあるのかと思ってわくわくしてたのに! 普通の取引だと分かってたなら残らなかったな!」


 どうやらコルドも、ふてくされてしまったようだ。

 どうしたんだ? 2人とも急にすごく子供みたいだけど。

 もしかして、2人は早起きすると子供っぽくなってしまうのか?

 十数年の付き合いで、ここに来て新事実?!

 まぁ、多分、2人は、裏取引が出てくるような映画かドラマかを最近見たんだろうな。いつ見たんだろう? APOを始めてからは見る暇もなかっただろうし、その前の1週間も見る暇はなかったよな。

 ということは、さらに前のことなのかな?

 さすがに2週間ぐらい前のことにまだ影響されるみたいなことはないんじゃないかな。

 2人は、こういう影響を受けるものに関しては、割と熱しやすく冷めやすいタイプだから、2週間も続かないだろう。

 というか、2週間もそのテンションだったら、どこかで気づいているはずだし。

 ということは、漫画かな?

 もしくは動画とか?

 それならあり得そうだな。

 漫画とか動画なら、2人と趣味が合わないところもあるから、俺が知らない何かに影響されているのも考えられるな。

 子供みたいで面倒くさい2人の前で、俺は、適当なことを考えて現実逃避していた。

 ササキさんが、子供がいたずらするみたいな笑みを浮かべながら言った。


「それなら、要望にこたえて、裏取引とか、闇取引をやるか?」


 ササキさんはしてやったりという顔でこっちを見てきた。

 ササキさん何してるの?

 2人がふてくされて、終わるところだったでしょ?! 今の流れって。

 なのに何でぶり返そうとするんですか?

 この流れを長引かせたいの?

 俺的には、ささっと取引に入りたいんだけど。

 だってこの後、シルさんに連絡したり、修行に行ったりとやることは何個もあるんだけどな。

 こうしてじゃれ合っているのが楽しいのは分かるけど、ササキさんも、取引の後に生産やることあるはずでしょ?

 いたずら成功して喜ぶ子供みたいな顔してもダメですよ。

 そうやって、消えかかったところに火をつけちゃったから、コルドとローズの目がわくわくキラキラの子供の目に戻っちゃったじゃん。

 これは、1回裏取引をやらないと収まらないんじゃないかな?

 さっき以上にやる気で満ちた目をしているよ。

 どうしよう。

 これなら俺が最初から流れに乗ればよかったのかな。

 そうすれば、俺も楽しく、裏取引ごっこに参加できたのかもな。

 こうなったら、抑える側より、やろうという側の方が楽しそうだ。

 後ろの予定を考えちゃったから、下りちゃったけど、ちゃんと乗っておけばよかったのかな。

 コルドがやる気満々で言った。


「やろう! 面白いし!」


 どうしよう。

 今からそっちの流れに乗ろうかな。

 そっちの方が楽しそうなんだよな。

 でもなぁ、後ろに予定があるんだよなぁ。

 今楽しいことも大切だけど、これからが楽しいことも大切なんだよなぁ。

 シルさんに早く会いたいし。

 それに、この流れが行き着く先がよく分からないんだよなぁ、どうしよう。

 どうしようと思っていると、ローズもわくわくが抑えきれない感じで言った。


「なら何の取引をしましょうか?」


 話が具体的に進もうとしている。

 どうしような。

 何で俺は今、保護者的な立ち位置にいるんだろう?

 今回俺が乗り遅れたせいだな。

 それしかない。取引とか、次の予定とかを考えていたら、流れに乗り遅れたのだ。だから仕方がない。

 今回は、保護者ボジに甘んじるしか。

 なぜだか、こういう流れができたときには、乗り遅れた奴が保護者担当になるんだよな。

 なんでなんだろうな。

 俺達に普段から保護者ポジ、委員長ポジの人がいないから、そういうポジションは、いつのまにか、流れに乗り遅れた奴ようのポジションになってたんだよな。いわゆるストッパーポジションになっちゃうんだよな。

 今のこの流れどうしよう。

 裏取引かぁ。

 ノリノリな人が3人のいるんだし、勝手にやっといてもらっても良いのかもな。

 でもなぁ、この流れ的に俺も巻き込まれるよな。

 うまく流れにもノリにも乗れていないのに、巻き込まれるのはかなり嫌だな。

 流されるのか、スパッと切るのか。

 どっちが良いのかな。

 ササキさんはノリノリで言った。


「何がいいかな?」


 流れを切るとしたらここが限界かな。

 どうしよう。

 保護者ポジになっちゃったんだし、保護者らしく、流れを切ってみるか。

 普段なら面白そうなことがあったらノリノリで乗っていくんだけど、保護者モードのスイッチが入ったら、急にストップしたくなっちゃうんだよなぁ。

 不思議だよな。悪ノリを止めたくなっちゃうんだよなぁ。

 流れに乗っていない人がいるノリはよくないよな。

 だからこれは決して、自分が流れに乗れなかったから逆恨みで流れを切っているんじゃないよ。

 そう自分の中で言い訳をしながら言った。


「普通にポーションの取引をしますよササキさん。2人も変なノリをしない! そして、ササキさんも変なノリに乗らない!」


 俺は、裏取引をしようという流れをスパッと切った。

 コルドとローズは不満そうにしている。

 ササキさんは、さらっと役から降りたみたいで、別に不満そうではない。

 ササキさんにもてあそばれた感じがあるな。

 なんか悔しい。

 うまく流れに乗っていたらストッパーをしなくてもよかったんだけどな。

 俺には乗れない流れとノリだったな。

 いつも乗れるわけではないんだし仕方がないな。

 ぐるぐる頭の中で考えている間に、ササキさんは軽く言った。


「はいはい」


 コルド、ローズはまだ不満があるようで少しふてくされながら言った。


「「はーい……」」










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