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3人合流

 約束場所の噴水まで来ていた。

 合流相手は、噴水に近づくときから見えていたコルド達。

 コルドは、振っていた手を陽気に上げ直し、俺に話しかけてきた。


「よう! オクツ! このゲーム楽しんでるか?」


 ゲームを通して聴くと、少しだけ現実とは違った声になる、コルド。

 もしかして、身バレ防止のために少し声を変えてくれる機能でも自動で発動しているのかな?

 コルドのキャラクターの見た目は、あまり現実と変わっていない。

 変わっているところは、真っ赤に染まった髪の毛と、それと同じ色の瞳くらいだ。

 だけど、その2つが違うだけでだいぶ見た目の印象が変わる。

 俺は、コルドの質問に対して少し興奮気味に返した。


「あぁ、グラフィックもフルダイブ感もすごくて、めっちゃ楽しんでるよ。まぁ、プレイヤーに関してはいい人も、害悪的な人もいたけど……」


「いろいろあったみたいだな! 午前中あったこと報告しあうぞ!」


 コルドに手を引かれ、俺は、噴水のふちに腰かけた。


「じゃあ、まずは言い出しっぺのコルドからよろしく」


「おう! じゃあ、まず俺の今のステータスがこれだ!」


 コルドが、ステータスを見せてくれた。

 へぇ、ステータスって共有できるんだ。

 知らなかったなぁ。


 PN:コルド

 キャラクターレベル:Lv.5

 職業:戦士Lv.5

 HP:140/140

 MP:0/0

 STR:124(100+24)

 VIT:5(0+5)

 INT:0

 MND:0

 DEX:0

 AGI:20

 LUK:5(0+5)


 スキル

 体術(入門)Lv.5/Lv.10 『強パンチ』『強キック』『タックル』

 物理の心得(入門)Lv.5/Lv.10

 ステータスアップSTR(極微)Lv.7/Lv.10

 クリティカルダメージアップ(極微)Lv.2/Lv.10

 チャージLv.5




 SP:0

 BP(消費値):0

 BP(能力値):0



「俺は、最初、攻撃力極振りの戦士で始めてみた。極振りって、流行りだしな! ただ、チュートリアルを始めて、身体が思うような速度で動かなかったり、移動ですごく時間を取られたりすることで、極振りへのやる気がどんどん下がっていった。極め付きは、攻撃力だけだと、上手くプレーンラビットの攻撃を避けられないし、プレーンラビットに攻撃を当てられなかったことで、俺は極振りをやめると決意した。それからレベルアップの度にBPをAGIに割り振るようにした! そして今のステータスになったってわけだ!」


「流行りに乗り切れなかったのね!」


「そんな元気よく言うことじゃないぞ!」


「ふふふ」


「笑ってごまかすな! じゃあ、次はローズ!」


「じゃあ、私のステータスを共有するわね」


 次は、華、改めローズの番らしい。

 ローズも現実とあまり変わらない見た目をしている。

 変わっているところは、コルドと同じく髪色と瞳の色。

 現実だと茶に近い瞳と髪色が、引き込まれそうなほどの真っ黒に変わっていた。

 事前にキャラクターを作った時に、見ていたけど、この世界で見ると少し印象が違う。

 黒がよく映えている。

 ローズのステータスが送られてきた。


 PN:ローズ

 キャラクターレベル:Lv.4

 職業:魔術師Lv.4

 HP:10/10

 MP:143/143(120+23)

 STR:0

 VIT:5(0+5)

 INT:109(81+28)

 MND:0

 DEX:0

 AGI:21(14+7)

 LUK:25(20+5)


 スキル

 魔術(入門)Lv.4/Lv.10 『ボール』『ランス』

 魔法の心得(入門)Lv.4/Lv.10

 ステータスアップINT(極微)Lv.7/Lv.10

 ステータスアップAGI(極微)LV.7/Lv.10

 ステータスアップMP(極微)Lv.7/Lv.10




 SP:0

 BP(消費値):0

 BP(能力値):0




「私は、ちょっとだけINTを多めに振った魔術師にしてみたわ。ただ、街中でお論なクエストとかに巡り合って強くなるみたいなのに憧れたから、街中を巡れるようにAGIを上げてみた。LUKを上げたのは、いいクエストとか出会いに期待してあげてみた。街中を探索するのに夢中になってたから、ちょっとだけ、レベルとかは低めよ。私は、コルドと違って、方針を変えるつもりはないわ!」


「おい! 最後の一言が余計だろ! 何か街中で有益なものを見つけられたのかよ!」


「まだ見つけてないわ! だけど、可能性は無限大よ! こんなに作りこまれている町に謎の1つや2つ、クエストの1つや2つないはずがないわ!」


「そうかよ。じゃあ、最後にオクツ!」


 ふたりの漫才みたいなテンポのいい会話に全く入っていけなかった、俺の番になった。

 相変わらずだなぁ。

 ふたりのテンションが上がってると、間に入り込めないんだよなぁ。

 ちょっと寂しいような、いつも通りで安心するような。

 俺はまず、2人と同じように2人にステータスを共有した。


「俺は、実直に普通にプレイしようと思って、いろんなところにBPを割り振ってみた。一応、剣メインの魔法も使える剣士みたいな感じになる予定。今日は、午前中にまずMPKにあって、死んだ。それは、なんか【初心者の加護】っていうのが発動して、デスぺナが発生しなかった。そのあと、調子に乗って西の森に突っ込んで死んだ。デスぺナを食らったから、昼休憩に落ちようとしてたらDQN野郎に絡まれて決闘した。それで、相手のステータスを吸収した。そのあと、昼ごはん食ってギルドよって今って感じ」


「突っ込みどころがありすぎて、どこから突っ込んでいいのか分からない!」


「それな!」


「どこにツッコみどころがあるんだ? ただ不運な普通のプレイヤーだぞ」


「じゃあ、教えてあげるわ! まず、あの昼間の調整って、適応された人がいたのね! そんなこと考えもしなかったわ。良く思いついたわね! そんなバカなことをする奴なんていないのかと思っていたわ。それに、スキルがめっちゃ増えてるわね!」


「煽ったら、相手が勝手に、『自分の全部をかける』とか言ってきたから、予想外にステータスまで吸ってきちゃっただけだよ。スキルもその時に賭けの配当でもらっただけだよ!」


「じゃあ、次! MPKに、DQNに絡まれるって、お前、前世で極悪非道の限りを尽くしたのか?!」


「そんなことしてないよ! ただ楽しくプレイしようとしてただけなのに、害意にさらされただけだよ」


「最後なんだけど、すごいレベルが高いのね!」


「MPKで釣ってきた魔物の半分くらいを倒したら良い感じにレベルが上がったんだ!」


 大変な思い出を話してたら、デスぺナが明けた。

 過去のことをずっと話してても仕方ないと思って、2人に今後どうするのかを聞いた。


「今日は、これからどうするの?」


「オクツが来る前に話してたんだが、まず南の草原の浅いほうで、連携できるように戦闘の訓練をしようと思う! その後、南の草原の奥の方に行くのか、西の森に行くのかは派その時次第かな!」


「なるべく、死なない感じがいいな。1回デスぺナ食らってるから、今日、俺もうデスぺナガードがないから」


「了解! それなら多分、南の草原の奥の方に行くか、町に戻ってきて町の探索をするかのどっちかになりそうだな!」


「じゃあ、まずは連携の練習で南の草原に行きましょう!」


 それから、3人そろって立ち上がり、南の草原に向けて歩き出した。

 何度も2人を置いていきそうになり、そのたびに俺と2人のAGI値の差を思い出して、速度を緩めるのだった。

 1人で自由に遊ぶのも楽しいけど、3人で楽しさもつらさも共有しながらゲームするのが、すごく楽しそうだなぁ。

 うまく連携が取れるといいな!!

 南の門を出て、南の草原に俺たちは来た!






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― 新着の感想 ―
ついに仲間と合流ですか! ますます面白くなりそうです。
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