4 私の部屋での出来事2
コンコン。
ドアがノックされる音が私の耳に届いた。
「失礼します。お嬢様のお食事を持ってまいりました。」
透き通るようなキレイな声が扉の向こう側から聞こえてきた。
「ご飯!」
とても丁度いいタイミングでご飯が来た。
さーてご飯は何かな…。
ぶっ!………お、重湯。
流石にこれじゃお腹は膨れない。お腹が空くだけである。
あと聞いたところによると、そんなに美味しいものではないと聞く。
理由をすり替えてでも、あんまり食べたくない!
「お母様。私これじゃあ足りないわ。」
「あらあら。今もその食いしん坊を発揮するのかしら?いいわ。リーラ。手間をかけてごめんなさい。いつものを作ってやってくれるようコックに言っといてくれるかしら?」
重湯を持ってきたメイドさんはリーラというらしい。
「はい。かしこまりました。ふふっ。いつもどうりで安心しましたよ。お嬢様。」
「心配をかけてごめんなさいね。大丈夫よ。」
「では、作ってもらうよう伝えてまいりますね。」
リーラがおしとやかな仕草で部屋を出ていった。
よし。考えよう。
どうして私はこの世界に来たのか。なぜこの体にいるのか。
なんで私はあの時懐かしいと思ったのか。
うーん。どうしたものか。
この世界に至った理由は死んだからだろう。
じゃあなぜこの体なのかは説明がつかない。
3つ目の1番有力な可能性はまだキラールの気持ちが残ってるって事だね。
それを仮定していこう。
もし向こうで私がまだ生きているならこれは夢かもしれない。
向こうに帰えられることを祈ってここで生活していこう。