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落下から始まる異世界浪漫  作者: KeyBow
第3章

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一人だけ

 食卓に座ると当夜はシルフィーの事をどのように説明するかまだ悩んでいたが、シャクラが


シャクラ「シル姐様!当夜のあーんしてみましょうか?」


シルフィー「あら?いきなり良いの?」


シャクラ「うん。どうぞ。ただ、しきたりがあるからそれはね・・・」


 シャクラがシルフィーに耳打ちしていたが、その間に当夜はルナとアモネスに紐で固定してもらって行く。


取り敢えず当夜はいただきますをした。


 するといきなりくねくねしながらシルフィーが当夜の頬を両手で挟むや否や口付けをし、食べ物を口移ししたのだ。


 周りから「キャー」「姉さん!」「おおー積極的だね」「いやーん」

 等々面白がる悲鳴が聞こえた。


 当夜は皆が既にシルフィーを受け入れていて、自分だけが知らなかったと悟った。


 当夜のあーんに対しての我慢の限界が来て泣き出した。


 そして怒りに火が付き


当夜「もう我慢の限界だ!何があーんだ。バカにするのもいい加減にしてくれ!人の気も知らないで!」


 当夜はドール2を発動し、椅子を一気に壊し、束縛から抜け出すと家を飛び出していった。


 皆が唖然とする。


シャクラ「ええ!?一体何が?」


 取り敢えずレグナスが後を追う。


ルナ「当夜様は向こうの世界では寝たきり生活で、食べさせて貰うのが屈辱的だったと言っていた事があります。皆があーんをしてくれるのは有り難いが、かつての寝たきりを思い出されて、辛かったのでは?」


 シャクラが青くなり震えてぺたんと座り込む。


 アモネスも一緒に震えている


アモネス「わ、私達ってひょっとして当夜を苦しめていたの?」


シャクラ「イヤー!わ、私とんでもない事をしてたのね。ど、ど、どうしよう。当夜の心に傷を付けてしまったのね」


 泣きながらルナにしがみつく。


 皆で探しに行く事にし、メイドの二人には留守を任せた。


 当夜はひたすら走った。もう嫌だ。もう耐えられない。限界だったのだ。皆の命を預り、責任を負っていたのだ。心のバランスが崩れてしまったのだ。


 一人になりたかった。誰かに追われていると感じ、ダンジョンのギフトでマスタールームにあるコンソール室に逃げ込んだ。


 当夜は泣いていた。ひたすら泣きながら疲れていて寝てしまった。



 

 暫くするとケイトに抱き締められていた。


 ケイトはコンソール室に入れるのだ。ギフトでサブマスターに設定した為にケイトは入れるようになっていた。


 当夜はケイトに抱かれているのに気が付き、一瞬何があったか思い出せなかったがケイトが優しく


ケイト「ごめんない。当夜様が苦しんでいるのを誰も気がつかなかったの。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい」


 ひたすらあやまっまている。当夜はまた逃げようとしたがケイトは当夜を力一杯抱き締めて


ケイト「どうか愚かな私達を許して。本当にごめんなさい。私達の事を見捨てないで!ううう。うわーん」


 泣き出したケイトを見て当夜は我に帰ったのだ。


 ケイトの肩をポンポンと叩き、コンソール室を出て家に向かった。


 家に帰ると夜中だった。かなり走ったようで家に帰るのに時間が掛かったのだ。


 家に入ると皆が居た。全員土下座で謝ってきた。


当夜「分かったから立って。皆食事はどうした?」


 皆が首を振る。


 当夜はテーブルに収納に入れていた食事を出して


当夜「腹減ったろ?食べような」


 皆が頷き、黙々と食事をして、風呂に入り寝る事になった。シャクラは当夜が怒鳴り散らすと覚悟をしていたが、特に怒られるでもなく、文句を言われるでもなく穏やかだったので拍子抜けしたのだ。


 この日は当夜は一人にしてくれと言い、一人で寝るのであった。この世界に来て初めての事だ。

 色んな事を考えるが、明日は気持ちを切り替えて普段通りに戻ろうと心に決めたのだった。

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