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落下から始まる異世界浪漫  作者: KeyBow
第2章

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閲兵式

 今日は城に行く事になっていて、メイドを含め、全員で出掛ける事にしている。

 当夜のパーティーは国王の護衛として国王の周辺に陣取っている。正確にはシャクラ達はおまけである。ケイトを近くに呼ぶ口実として国王が護衛としたのだ。当夜の微妙な国王直属冒険者というよく分からない役職は、堂々とケイトを呼ぶ口実にしたかっただけなのだ。


 閲兵式の会場は闘技場だ。そんな物がある事に当夜はとても驚いたが、娯楽の少ないこの世界では闘技場での各種戦闘等が見世物として人気なのだった。閲兵式もそういった数少ない娯楽の一部と、国の権威を知らしめる一石二鳥の場になっている。


 歩兵の師団単位での行進や、騎士による演武、模擬戦などが行われている。

 こちらも毎度の行事だというが、次は見習い魔術師であるお子様達の魔法のお披露目だ。幼稚園児か小学校1年生位の年齢の子供だ。親が歓声をあげたり応援している。どこの世界でも、親が小さな子の成長に一喜一憂する姿は変わらないものだなと、当夜はその様子をぼんやり見ていた。

 豆粒くらいのファイヤーボールとか水鉄砲としか思えないウォーター、失敗して煙だけ等ほっこりする。


 当夜はそんな中アースホールとストーム、アイスランス、各属性のウォール、エクスプローション(爆発)雷、ただ明るく点滅するフラッシュ等子供が使っている魔法をいくつか覚えたのだ。


 続いて魔術師の番だ。

 上級魔法で水竜やゴーレムを作ったりしている。中には飛翔もある。

 当夜はだんだん焦りだした。中級以上の魔法を覚えられないのだ。

 当夜は焦ってケイトに相談する。


当夜「ヤバイよケイト。あのお子ちゃまが使っていた初級魔法しか覚えられなかったよ!この後俺の出番なんだろ?」


ケイト「まあまあそれは大変。あらあらどうしましょう」


当夜「ええええええ!まじでやばいんだって!うわーもう時間だよ」


ケイトは面白がって真剣に取り合わなかったが、流石に時間なので表情を変えて


ケイト「うふふ。慌てて狼狽えている当夜様って可愛い!」


当夜「あう。マジでなんかアドバイス欲しいんだよ」


ケイト「しょうがないですね。愛しの当夜様の為ですからアドバイスを お・ひ・と・つ・♪当夜様の魔力は今の所天井知らずでしょ?それを生かせば初級魔法でもとんでもないのになるのでしょう?」


 当夜はケイトの言わんとする事が何となく理解出来た。色々な事を試そうと考えを巡らせている。

 その後どう言う式や演武等があったのか見る余裕が無い当夜は何があったか良くわからない。必死に考えていたが、遂に当夜の番になったのだ。


 国王が当夜の横に立ち、司会が当夜の事を国王の直轄の守護者と説明した。すると兵士が何かを準備しだして、闘技場の中央に荷馬車が数台置かれた。当夜は理解した。あれを壊せという事だと。

 先ずは一台目を特大のファイヤーボールを放ち一瞬で消し炭にしたが、周りが一気に静まり返った。

 次にソフトボール大のアイスボールを100発程展開して一気に投射し、一瞬で荷馬車を押し潰した。


 そして最後に合成魔法を試みる。ストームとファイヤーボールと石を投げるストーンショットだ。

 まずは小さく作るも凄まじい熱を持った溶けた石がストームの中で暴れまわった。段々強くしていき、高さ3m位になるよう魔力を調整すると馬車に向けて動かした。ストームが接近すると馬車はストームの中に入り、一気にストームが作り出す嵐の中にてバラバラになり上空へ燃えながら飛ばされた。そして燃えながら地面に落下し、辺りは溶けた石やら煙が立ち込めて、会場があまりの威力に騒然となり、国王の手駒が有り得ない位の魔術師だと、そこにいた者達が理解した瞬間だった。ケイトはワナワナと震え、シャクラはポカーンと口を開け、レグナスとアモネスの二人は手を取り合い当夜をうっとりと見つめていた。


 そして改めて当夜が国王に馬車の破壊を完了した事を報告すると、国王が立ち上がり、当夜をハグして頭を撫でる。


 それは無名の国宝級の力を持つ魔術師が、国王の懐刀だと世に知らしめた瞬間だった。当然観客の中には他国の間諜がいる。国王が家臣をハグする事は余程の事がなければあり得ないから、この男の実力と国王にいかに信頼されているか、国元に新たな驚異者として報告する事となる。争いを避けるのにこちらの戦力がとんでもないと、仕掛けたらヤバイ相手だと国王は近隣諸国に知らせたかったのだ。


 この後、国境警備隊に普段だと捉えたりする間諜と思われる者を一週間放置して素通りさせよと命じている。

 国王は当夜に国内の不穏分子の事を話したが、隣国から戦争を仕掛けられる可能性が高いと、隣国に放った者より隣国が戦争準備中だとの情報を得ていたのだ。当夜は何となくそんな事だろうなとは薄々感じていたりした。


 当夜は先の魔法を使った直後、超級オリジナル魔法ラヴァーストムーブを開発した旨のガイダンス表示がちらっと出たので、オリジナル魔法を取得したと理解していた。次からはイメージするだけで発動可能だ。


 式が終わった後、国王はかなり機嫌がよく、夕食を食べていくように言われ、夕食を城で食べてから全員で帰宅となった。

 帰宅後ケイトからジト目で言われた。


ケイト「あ、あのね当夜様、少しは自重しましょうね。お祖父様は満足なさっていましたが、観客は唖然としていましたよ。まさか私のささやかなアドバイスがあのような事になるとは。私は初級魔法と言ったのに何ですあの超級魔法は?驚きを通り越して呆れましたわ」


当夜「ああ、あの魔法は概ね狙い通りだったよ。最後のは予測より威力が高かったけど、王様の狙い通りだと思うよ。まあ、確かにやり過ぎたけど、王様の助けにはなった筈だよ」


ケイト「えっ!どういう事ですか?」


当夜「ああ、他国の間者が沢山居たんだろう?王の子飼いの俺が、とんでもない魔法を使えると分かると戦争を仕掛けるのを考え直すだろう?。王様が呟いていたぞ!これで戦争を回避できるって。あれは、軍勢にぶつける想定で考えたんだよ」


 皆青くなっていた。まさかそのような裏事情があったとは知らなかったからだ。

 皆が唖然としていたが、当夜はとにかく疲れたのでとっとと風呂に入り布団の中に入り、ルナにへのチャージ後即寝ていったのだった。


 当夜の言質の意味を誰も理解していない。軍勢にぶつけると言ったのだ。少なくとも当夜はいざ戦争となったら先の魔法を躊躇なく使うであろう事を意味する。戦争とはいえ大量殺戮の手段があり、それを使うと公言しているのだ。平和な国に生まれ育った者の発言とはかけ離れている事を誰かが気づいてあげるべきだったのだ。

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