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01

 

 ヴィエナス王国──


 国王、フランク・ヴィエナス三世によって統治される国家である。

 王都ラシディアを中心として、主に魔道具の交易で栄える国。

 輸出品である魔導具を開発・製造し、最高峰の魔法学校などが存在する等、いわゆる魔法国家として知られている。



 そんなヴィエナス王国王城、宮廷魔導士長室に、何やら作業に勤しむ男が一人。



 男の名はアルベルト・グレイル。

 ヴィエナス王国を中心とした魔導師連盟によって制定される、1から10に分けられた魔法階梯のうち、第捌階梯(クラスエイト)を修得したヴィエナス王国の宮廷魔導師長。

 弱冠25歳にして天才と称された男である。


「起動」

アルベルトの発言に呼応して、彼の足元にチョークで描かれた魔法陣が、各所に設置された魔晶石から魔力を吸い出す。


「魔力充填良し。第一段階、実行。──安定確認。安定用楔陣を切除──」


複数段階に分けた魔法のプロセスと、数十に及ぶ安全装置となる魔法陣の数が、その魔法がいかに複雑で繊細なものかを語っている。


「最終行程完了。発動、『生まれ直し』」

彼の魔法は、いわゆる転生。

そのプロセスで使われた魔法は、魂魄や魔力、記憶などを切り離し、保護し、移行、さらには即死と未発表研究の消去などなど、全てひっくるめておよそ100以上と、本来であれば有史では記録的な発動数だったが、発動してしまえば跡形もなく。

ただひっそりと。


発動者の命の灯火と共に消え去った。



この物語は、転生したアルベルトの物語である。

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