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活字具象家
「こんな話どうですか?」
「言ってみてくださいよ」
「主人公は活字そのものをパネルのように具象し武器とする力を持っています」
「ほーただの鈍器ですね」
「と思うでしょ?ナイフという文字だとナイフそのものになるんです」
「リンゴ食べるのにですね!」
「普段は力を自制している主人公ですが、強敵と相対したときだけ、力が暴発し、視覚と触覚から物理、精神へダメージを与える」
「なっなんて嫌な能力者だ!?味覚と触覚はどうしてダメなんだ!?」
「触覚はいずれ看破しますが味覚が再現できないのは能力の唯一の弱点ですかね文字を舐めるな!という意味で」
「まだありますよ」
「なにっ?」
「書いたことを現実にしてしまうんです」
「どっかで聞いたような話じゃないですかー」
「まあ僕の作風的にNGなんで死人は出ません」
「ああ、それならまあいいかな…でも死人が出ないと冒険の旅系漫画には…」
「え?現代異能力者オサレバトルなんですけど!?」
「そうだったの?でもそれは掲載紙変えないと流行らないですよ?」
「じゃー没で」