ひーらちゃんの悲哀
ついに先日、仲間にまで嫌われちゃった、ひーらちゃん(一号)です。
……泣いてもいいかな?
なんで嫌われたのかわかんないけど、なぜか無視される。ゆるキャラ同士なら、連携を取るためにも、詰め所での会話やプライベートでの付き合いは黙認されるのに、ツンとそっぽ向かれる。
歩み寄ろうにも、こちらからのアクションは全部黙殺された……。
ひーらちゃん二号(仮)は、本職のデザイナーに王道うさぎをイメージしてデザインされた可愛い子(中の人は知らないけど)。
同じロップイヤーでも、二号はうさぎの愛らしさが上手く出てるし、イメージカラーも、ピンクで可愛いらしい。フワフワした茶色い耳には、パステルピンクのグラデーション。
スカートはふんわりしたチューリップ型。レースのリボンまでついていて、あざといくらい、可愛い。
そんな存在に嫌われてるって想像してみて?
本気でヘコむよ……。
その上、ひーらちゃん二号は癒やし手、すなわちヒーラーだった。ひーらでヒーラー、シャレみたいだね。
イベント会場で転んだ女の子の怪我を、あっという間に治して、子供たちの心をガッチリつかんだ。
あたしは転んだ子に近づいただけで、泣き喚かれたのに……。
そんな有り様だから、二号がひーらちゃんでよくね?一号いらないんじゃ?って流れができたみたい……。
ついに首かって、ヒーローたちに可哀想な子を見る目で見られるの。
雷電さんなんかは、ストレートに同情してきたよ。
「お前の気持ち、オレにもわかるぞ!ゆるキャラだってヒーローだって、人気に踊らされんだよ。
……スペックが上の同期と比べんなよな!必殺技が被れば芸がない(笑)って言われるし。よそはよそ、うちはうちだろ!?人の評価になんか負けるな!」だって。
うん、気持ち嬉しいけど、それ自分に言い聞かせてないかな?
思わずこっちが背中叩いて慰めちゃったよ。
ウルフナイトは無言で、偶然だろうけど、あたしの好きなメーカーのちょっと良いチョコをくれた。
優しさが沁みるね……。
そんなあたしの最近の癒やしは、詰め所の裏庭の森で森林浴をすること。見易い位置に小鳥の巣があって、その雛を見守るのが日課なんだ!
…………詰め所に居場所がないから逃げてるんじゃないよ?寂しくなんか、ないからね……。