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第一話
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江戸の町の郊外に、その建物はある。
とある茶屋の横の路地を通り抜け、更に右へ左へ迷路のように複雑な道を進んだ先…なのだが、入口には更に強い結界が張り巡らされており、只の人間や他の妖怪には絶対に入ることは出来ない。
しかし、「神喰」に所属する妖怪たちはそこを呪文一つで開き、進入出来る。「神喰」についてはまた後で話そう。
そこをくぐり抜けると、寂れた神社が見えてくる。鳥居は崩れ、狛犬たちは雨風にさらされて、名前すらも読み取ることは不可能な状態になった社だ。そんな惨たらしいとも言える神社の参道の先に、巨大な本殿が視界に入ってきた。
今までの風景とはうって変わり、新品のような外観の本殿だ。
(制作中)