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反転世界  作者:
7/66

朝だと⁉

「ん、んん〜。あれ?」

「あっ、気がついたんだ。良かった」

俺は少女の膝の上に頭を乗せていた。

「不良どもは?」

「あいつらならあそこに転がってるよ」

周りを見渡すと不良がゴロゴロ転がっていた。

「えーっと、あれ全部君がやったの?」

「いやいや、こんなか弱い少女がそんなことできるわけないじゃん」

「だよね」

少女は笑っていた。だか、手や顔、服には血がたくさんついていた。凄いな…。何か忘れてる気が…。って脱出方法だ‼

「ねぇ、今何時?」

「え?5時だけど、どうしたの?」

やばい、5時だと⁈もう朝なのか。空は黒いままだから全然気づかなかった。

「俺は表の人間って言ったよな?」

「うん、言ったよ」

「それで俺は表の世界に戻らないといけないんだ。朝までに…」

と言っても、もう朝なんだが…

「もう朝だよ?」

「だからやばいんだ。もうすぐ俺を殺しに来るやつがいるんだ」

「何それ⁈面白そう!」

「面白くねぇよ…。死ぬんだぜ?」

自分にとって面白そうな話には相変わらず食いついてくる。

「そいつから逃げてるんでしょ?」

「いや、契約したんだよ。昨日殺されるはずだったんだが、明日に伸ばしてくれるって」

「それ、うそだよ」

「うそのわけないだろ?今俺は生きてるんだから」

この子は何言ってんのか…。契約は絶対って言ってたし…。

「契約したってのがうそなんだよ。どうやって契約したの?」

「握手しただけだけど…」

「やっぱりね。それを言った子の名前って伊調瑛子でしょ?」

「そ、そうだけど…」

何でこいつが知ってるんだ?俺とは公園で会ったのが初めてだったはずだろ?

「あの子うそつくの上手いからね〜。みんな騙されてたよ〜」

「知ってるのか?伊調瑛子を」

「うん、知ってるよ。同じクラスだから」

「同じクラス⁈」

まさかこいつが学校に行ってるなんて…。びっくりしてしまった。

「でも、最近は学校行ってないな〜」

「不登校児かよ⁈」

「だってぇ〜、学校って面白くない」

むすっとした顔で言った。

「お前、面白いことしか興味ないのか?」

「うん、そうだよ。例えば、このペン」

そう言ってペンを出した。特に見た目は普通のペンだった。太くも無く、何かがある感じはしなかった。

「キャップ取ってみてよ」

笑顔で言われた。まあ、どうせ普通なんだろ。そう思いキャップを取った。すると中はナイフになっていた。

「な、ナイフ⁈」

「どう、面白いでしょ?」

「ああ、面白いと言うより、凄いだな…」

「他にもあるよ。このシュシュは手錠みたいになるんだよ。強度もダイヤモンド並み、綺麗な黄色だよね」

髪からシュシュを外して、見せてくれた。どっからどう見ても黄色いシュシュなんだが…。

「手出して」

手を差し伸べると、ガチャッと手が固定された。

「おいおい、マジかよ⁈マジで手錠になった…」

「面白いでしょ?」

どうやらこの子は凄いものを集めるのが好きらしい。

「これ、取ってくれよ」

「自分でやってみたら?」

しょうがない、何とか自分で取ってみるか。近くにあった石にガチガチとぶつけてみた。結果は、傷一つつかない…。何度やっても結果は同じだった…。

「もう、限界だ…。取ってくれ」

「しょーがないな〜」

少女がシュシュを取ろうとしたとき

「やっと見つけた。手間かけさせないでよ」

「お前は伊調瑛子⁉」

声のした方をみると、伊調瑛子と数人の男、そしてとてもかっこいい女性が立っていた。

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