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反転世界  作者:
66/66

姉弟⁈

「いきなりどうしたのですか、お姉様?」

お姉様だと⁈ちょっと待て。よく思い出せ、鶫ちゃんの苗字は風谷、風紀委員長の苗字も風谷…。マジかよ⁈

「お前らってひょっとして姉妹か?」

俺は見た目も結構似ている二人に問いかけた。

「は⁈姉妹⁈」

風紀委員長はとても驚いていた。どこからどう見ても姉妹にしか見えない。それがおかしいことなのか?

「奏太さん、僕たちは姉弟ですよ」

鶫ちゃんが冷静に言った。え⁈きょう…だ…い?いやいやいや、どっからどう見ても姉妹でしょ。

「姉妹じゃないの?」

俺はどっちとも男と言えないほど美しい姿だったので聞いてしまった。

「どっからどう見ても、鶫は男でしょ!」

はい?鶫ちゃんが男…?何を言っているんだろう、風紀委員長は…。

「え⁈みっちゃんって男の子だったの⁈」

愛姫、お前も知らなかったのかよ…。さすが元不登校児。

「そうですけど、どうしたんですか?」

どうしたんですかと言われても、あまりに想像を超えていて信じられない。

「そう言えば奏太には言ってなかったかもね」

瑛子がコーヒーが入ったマグカップを片手にして言った。

「俺も初めて見た時は女の子かと思ったからな」

白羽さんがわかるよわかるよという感じに頷きながら言った。どっからどう見ても女の子なんだが…。

「見た目じゃわからんもんね〜。女の子になってもええくらい可愛ええもんな〜」

天川さんが方言まじりに言う。俺からしたら、もう同じ男とは思えないんだが…。

「そうですね、私より断然可愛いですよ」

謙虚に言ったのは任原さんだ。

「だからその格好をどうにかしなさいってあれだけ言っていたのに、全然変えないから」

風紀委員長は少しため息をついてから言った。今鶫ちゃんは女子の制服を着ているのだ。見た目で全くわからないのに、制服まで違ったらもう完全にわからない…。

「こ、これは、会長に言われているので…」

なるほど、瑛子なら言いそうだ。男子の制服よりも女子の制服着なさいって…。

「あなたが言ったの、瑛子⁈」

風紀委員長がとても食いついてきた。

「そうよ、それがどうしたの?」

瑛子はいたって普段と変わらない口調で言った。

「風紀が乱れます!鶫に男子の制服の着用を許可しなさい!」

とても強気な口調で言った。流石、この学校の風紀を守るその中のトップ。風紀委員長、風谷凛。

「それは無理ね。もしあなたが鶫より可愛い自信があるなら良いけど…」

なんて残酷な…。瑛子はこういう一面があるから怖い…。自分で可愛いって言う奴なんていないだろうに…。

「そ、そんなの、あるわけありません…鶫は可愛いし…」

ん?最後の方は声が小さくて声が聞こえなかった。なんて言ったんだ?まあ、気にするほどでもないか。

「今、可愛いって言った!鶫は可愛いって言ったよ!」

元気に叫んだのは愛姫だった。風紀委員長の心がとても今ならわかる気がする。なんで大声で言うの⁈って感じだろう。

「そ、そんな事言ってません!鶫は男で、可愛いなんて言葉が当てはまるわけが…」

いや、みんな可愛いと言っているが…、それに言い切れなかったって事は、自分でも可愛いって思ってるんだよな。

「素直に言った方がいいぞ」

俺は優しく言った、助けるつもりで。

「も、もういい!帰るわよ、鶫」

そう言って風紀委員長は鶫ちゃんの腕を掴んで生徒会室から出て行った。鶫ちゃんは出て行く前にお疲れ様でしたと言って引っ張られて行った。


「まさか、鶫ちゃんが男の子だったなんて」

正直言って、今でも信じられない。どっからどう見ても女の子にしか見えないのに…。

「鶫は男の子ではなく、男の娘だわ奏太」

ん?男の子でなくて男の子?俺の頭はハテナマークで埋め尽くされた。

「ほら〜、瑛子がわかりにくく言うから奏太くんが壊れちやったやないか〜」

天川さんが俺の今の状況を見て言った。俺は男の子ループにはまっていたのだった。

「そーくん、みっちゃんは娘の方の男の娘なんだよ」

むす…め…、娘…、おとこのこ、男の娘、そういう事か!俺はやっと理解できた。

「やっとわかったわ、スッキリした!」

俺は今爽快感で胸がいっぱいだった。なぞなぞを出されてやっと答えがわかった感じだった。

「それは良いが、ちゃんと理解できたのか?鶫が男っていう事」

白羽さんが現状一番大事なものに話を戻してくれた。

「そうだった!正直、まだ信じられないですけど…」

そう、やっぱり信じられない。だって今まで女の子と思って接していた子が男の子だったなんて…。ショックではないが、ちょっと驚きが強すぎる…。

「別に何かが変わるわけではなく、鶫さんが男の娘だっただけですよ」

任原さんが俺に事実を述べた。考えてみれば、別に鶫ちゃんが男の娘だっただけで、別に今が変わるわけではない。

「そ、そうだね」

俺はやっと頭の中で整理する事ができた。今までと変わらず鶫ちゃんとやっていけば良いだけのことだった。

「奏太くん、これからちょっといい?」

白羽さんは俺が落ち着いたのを見計らって話しかけてきた。

「どうしたんですか?」

白羽さんと俺は何かあったか?……………、ってある!とても大事な事がある!

「部室に行こう」

そうだな、それしかないだろう。俺が実験に参加するってやつの話しかないよな。

「はい」

愛姫と瑛子は別に俺の事を気にする事もなく喋っていた。まあ、気にされると逆に困るからそれで良いか。俺は生徒会室から出る時にお疲れ様ですと言った。そうしたらみんながこっちを見て手を振ってくれたので俺は振り返してから部室に向かった。

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