生徒会役員全員集合
「到着〜」
別に教室から遠くでもないのに愛姫が言った。
「こんにちは」
俺も生徒会室に入る前に挨拶をして人数を確認した。今日は五人か…。
「って、全員いる⁈」
俺が数えたのは俺と愛姫を除いた人数だった。生徒会は合計七人なのでそこから二人を引くと五人になる。つまり全員いる事になる。
「久しぶりに全員揃ってるわね」
瑛子も辺りを見回してから言った。生徒会長もいつも人数を把握してないのかよ…。
「そうやね〜、久しぶりかもしれんね〜」
この方言まじりの喋り方は天川さんだ。
「そうだな、俺もこの頃来れてなかったからな」
今度は白羽さんが言った。だが、よく思い出してみてくれ。この二人以外は毎日ほぼ全員は揃っていた。そこから考えると、全員が揃わない原因はあんたら二人のせいでしょ!俺は心の中で叫んだが、口から出る事はなかった。
「今日もよろしくお願いします」
この丁寧な喋り方は任原さんだ。それに続くように鶫ちゃんが言った。
「今日も頑張りましょう」
「頑張ろう〜」
鶫ちゃんが言った事に乗っかったのは愛姫だ。俺も一応その流れに乗って挨拶をしておいた。
「さあ、久しぶりに全員いる事だし、ちゃっちゃとノルマクリアしましょう!」
瑛子の掛け声と共に全員が作業に取りかかった。流石にそこは生徒会。やるとなったら、凄まじい集中力で自分たちのノルマを始めてっいった。
一時間半後
「今日もノルマクリアや〜」
天川さんが伸びをしながら言った。その反対側には、違う意味で伸びている奴がいる。
「そらちゃん、手伝ってよ〜」
愛姫だ、今回もまた、天川さんに助けを求めていた。毎度毎度セコイ奴だ。
「早く終わるに越した事は無いわ。美空、手伝ってあげて」
瑛子が天川さんに言った。そうすると、天川さんははいよ〜と返事をして愛姫の手伝いを始めた。
「奏太、手伝うことある?」
瑛子が俺に聞いて来た。俺はまだノルマの半分しか終わってない。
「瑛子、もう終わったのか?」
確認のために言っておいた。
「そうよ、だからあなたのを手伝うって言ってるんでしょ?」
流石だ、生徒会長。俺は瑛子がやっぱりここの学校の生徒会長だと改めて思った。
「悪い、これ頼む」
俺は自分が持っていた三分の一渡して言った。
「わかったわ、頑張りましょう」
瑛子はそう言ってすぐに作業に取りかかった。
「ぼく、お茶入れますね」
鶫ちゃんも終わったらしい。みんなの分のお茶を作ってくれた。一年生ながら、生徒会に選ばれる理由がわかる。とても気が使えるとても良い子だ。それに容姿もかなりのものを持っている。もし自分が女の子でも惚れてしまいそうなほど可愛い。
「奏太くん、手が止まっているよ」
俺は少しの間、鶫ちゃんに見惚れていた。そこに白羽さんの注意が飛んできた。
「すみません」
俺は慌てて手を動かし始めた。
三十分後
「終わった〜、今日も疲れたぜ」
俺はみんなに手伝ってもらってやっとノルマを終える事ができた。
「みなさん、手伝ってくれてありがとうございました」
俺は手伝ってくれた全員に言った。みんなは一人のために、一人はみんなのためにって言葉のような感じがした。
「そんなんええよ〜」
「そうそう、気にすんなって」
三年生の天川さんと白羽さんが言った。
「もう少しできると良いんだけど…」
「そーくん、お疲れさま〜」
「奏太さん、お疲れ様でした」
二年生の瑛子、愛姫、任原さんが俺に言った。瑛子は相変わらず厳し目の評価だった。
「お疲れ様です」
生徒会唯一の一年生、鶫ちゃんが最後に言った。鶫ちゃんは、生徒会の雑用も任原さんと一緒に全てをこなしていた。やっぱり凄い。するといきなりドアがバンッと音をたたて開いた。
「鶫、帰るわよ」
そこに立っていたのは風紀委員長の風谷凛だった。




