今日も遅刻
「遅刻しました」
風紀委員長の子が教室に入る時に言った。俺と愛姫が追いついて教室に入った。
「遅刻〜」
「すみません、遅れました」
愛姫は平然に入って行った。普通だよと言いそうな感じだった。
「あなたたちまた遅刻?」
話しかけて来たのは瑛子だった。もちろん、授業は俺たち遅刻組のせいで一時中断となっていた。
「私はまたではないでしょ?」
風紀委員長が瑛子に向かって言った。しかも木刀を瑛子に向けて…。この時俺は、絶対こいつらは仲が悪いと確信した。
「あなたは天然ですから、前にも同じような事しましたよ」
瑛子は少し笑いながら風紀委員長に言った。
「そ、それは遅刻する人がいたからです!」
いや、それに構ってて自分も遅刻なんてカッコ悪いだろ…。
「でも、その人と一緒に遅刻して来るなんて…」
瑛子は明らかに笑うのを抑えていた。俺と愛姫はその間にこっそりと自分の席に着いた。
「あー、遅刻してる人がいるー」
愛姫が自分の席に着いてから、棒読みで言った。そしたら、後ろに座っている雛乃に頭をパコッと叩かれた。
「愛姫も遅刻しただろ」
そうだ、お前も遅刻をした。原因は俺だが…。毎度毎度すみません!
「ちょっ、ふざけないでよ!」
風紀委員長が怒鳴って言った。当然だろう、愛姫が怒らせるように言ったのだから。
「あなたたちいい加減にしてくれる?授業が進まないんだけど?」
俺の後ろの方から苦手な声が聞こえた。そう、倉田さんだ。倉田さんはキレのある言葉で喧嘩をスパッと終わらせた。
「ごめん、喜衣」
風紀委員長が軽く頭を下げて謝った。愛姫も軽くごめんと言って授業が再開された。やっぱり倉田さんは全ての人に効くらしい。別に怖いというわけではないのだが、威圧感があるというか…、何かそんな感じなのだ。




