こいつと居ると大変だ
「ごちそうさま」
俺はご飯を食べ終わったので言った。それから俺は、自分の部屋に戻って宿題を始めた。今回の宿題も問題なく出来た。………、宿題?ってことは、今夜は愛姫が俺の部屋にやって来るだろう…。
「そーくん、宿題見せて〜」
噂をすればほら来た。愛姫は宿題を自分でやると言うことを知らないのだろうか。毎回毎回俺のを借りていくのだが…。
「ああ、はい」
俺はドアを開けて宿題をやったノートを渡した。
「ありがとう〜」
何て呑気なんだよ。そのくらいの余裕があるなら少しでも自分の宿題に時間を使えと言いたかった。だが、愛姫に言っても無駄だと思って言わなかった。
「やり方は見ればわかるから」
俺は毎回言っているが、今日も言っておいた。教えろなんて言ったら面倒くさいからな。
「うん」
そう言って俺の部屋から出て行った。
愛姫が部屋を出て行った五分後
「そーくん、わかんないよ〜」
愛姫が帰って来た。来ない方が俺的には良いのだが…。
「何だ?俺のを見てもわからなかったのか?」
愛姫は何も言わずにコクンと頷いた。愛姫を見ると、普段髪をポニーテールにしているが、風呂を入った後なのだろう、だいたい宿題を借りる時はストレートになっている。それが意外と落ち着いた雰囲気になるので、俺はその時はいつもドキッとしてしまう。普段とのギャップでドキッとするのだ。
「で、何だ?わからない問題って」
俺はその問題を聞いた。
「ああ、この問題なんだけど…」
そう言って、愛姫は自分のノートを差し出してわからない問題を指差した。数学の問題の三次関数の問題だった。
「それはこれをこうやって……」
俺は面倒くさかったが愛姫に丁寧に教えた。でないと余計面倒くさいような気がしたからだ。俺は愛姫でもわかるように凄く丁寧に教えた。
「わかったか?」
俺はこれでもかっていうくらい簡単に教えたので、これでわからないと言われたらもう諦めてくれとしか言えない。
「うん、ありがと!」
愛姫は満面の笑顔で俺の部屋から出て行った。ふぅ、ようやくゆっくりできる。俺は勉強机からベットに移動し、即寝る支度をした。今日もたくさん頭を使ったので、自分が思っている以上に疲れているらしい。ベットに入ってからすぐ寝てしまった。
「そーくん、起きて!遅刻するよ!」
何だか毎回のように愛姫の声が聞こえてくる。って事は朝か…。
「毎回毎回ご苦労さん」
俺は寝ている横に立っている愛姫に言った。どうせ今日も斬谷さんにでも開けてもらったんだろ。
「早くしないと学校遅刻するよ!」
何だか今日は一段とうるさい。そう思って俺は時計を見た。八時…。
「は⁈八時だと⁈」
時計を見ると八時を指していた。俺がいつも起きる時間は七時。そして学校へ行くために出発する時間は八時だ。それでもいつもギリギリだが…。
「ヤバイ!愛姫、急ぐぞ!」
俺は大慌てで準備をしながら言った。
「うちはもう準備出来てるよ、そーくんを待ってるの!」
そりゃあそうだ。いつもより一時間も遅く起きているんだから。おっと、そんな事より今は準備だ。
「悪りぃ!すぐ終わる」
俺はさらにスピードを早めて準備をした。そしてやっと全てが準備出来た。時間は八時十分…。ヤバイ!
「愛姫、走るぞ!」
俺は朝食も取らずに学校に向かった。
「もう走ってるんだけどね〜」
愛姫は相変わらずのんびりとしていた、口だけは。足は走っているので、早く動いていた。それに男の俺と一緒に走っているのに全然差がつかなかった。
「そーくん、早くしないと!」
愛姫が走りながら言った。流石に息も切れていたが、俺の方がもっと切れていた。
「お、おう…」
俺はこの一言しか言う力が残ってないほど疲れていた。そこからは無駄話をせずにただひたすらに走った。




