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反転世界  作者:
53/66

ラーメン屋で

俺たちは学校の近くにあるラーメン屋に来ていた。

「みんなラーメンだけでいいよな?」

白羽さんがみんなに尋ねるように言った。

「はい」

「いいよ〜」

「僕もそれでええよ」

俺も含めた三人が返事をした。そして白羽さんは店員に注文をした。

「にしても、今日は休日だっていうのに、何で瑛子は仕事をさせたんだろうな?」

どうやら、白羽さんは今日集まったのが理解出来てなかったらしい。

「愛姫のせいじゃないですか?」

俺は学校に来る原因を言った。

「そうなのか?」

白羽さんは驚いたように言った。この人は愛姫が不登校だったことを知らなかったのかと俺は思った。

「愛姫が不登校だったことを知らないんですか?」

「そうだったの⁈」

やっぱり知らなかったんだ。この人も生徒会の一員なのに…。

「神波はろくに生徒会に来んもんね」

天川さんは笑いながら言った。俺はあなたに会ったのも今日が初めてなんだが…。

「あの、天川さんも全然来てなかったですよね…」

俺は小声で言ってみた。

「あはっ、そうだったね」

爆笑して言った。この人のテンションにはついていけない…。

「それで今は仕事がたくさんあるわけだったのか」

白羽さんが納得したようにいった。何で生徒会の人はこういう人しか居ないのだと俺は思ってしまった。そこにラーメンが運ばれて来た。

「美味しそう〜」

愛姫が目をキラキラさせながら言った。

「おっしゃ、食うか」

白羽さんが言った。

「はい、食べましょう」

俺は空腹で死にそうだったので、いち早く食べたかった。だから賛成した。

「そやな〜、食べよか〜」

最後に天川さんが賛成して俺たちは食べ始めた。

「これやっぱ美味いわ〜」

白羽さんは感無量という感じで言った。

「久しぶりに食べると美味しいな〜」

天川さんが方言まじりに言った。ここの店は学校から近いので、生徒が結構来るのだろう。メニューの中にも学割があるものもあった。

「ホンヒョ美味しいよ」

愛姫がラーメンを食べながら言った。何とも行儀の悪い…。

「お前、行儀悪いぞ」

俺は注意してやった。ほぼ毎回一緒にご飯を食べているので、俺は少し慣れ気味だったが、今日ははっきりと言ってやった。

「でも、美味しいよ?」

愛姫が食べないのと聞くように言ってきた。だから、俺はラーメンを一口食べた。これは…、美味い。久しぶりにこんな美味いラーメンを食べた。

「美味いな」

「そうでしょ?凄いでしょ?」

何故愛姫が偉そうにしているかわからなかった。別にこいつが作ったわけでもないのに…。

「別にお前は凄くないからな」

俺は少し愛姫が自慢げに言っているのが気にかかった。だから言ってやった。

「まあまあ」

白羽さんが俺を落ち着かせるように言った。怒っているわけではないが、他の人から見たらそう見えたのだろう。

「早よう食べんと冷めるで」

天川さんがもう完食しそうなときに言った。愛姫も凄く食べるが、天川さんは作業をするのも、食べるのもとてつもなく早かった。それから俺はラーメンをズルズルと食べた。


「おし、みんな食べ終わったな?」

白羽さんがみんなに確認をとった。

「うちは、食べ終わってるよ」

愛姫は先輩にも敬語を使わない。そんなことずっと前からわかっていたが、少し気になった。もちろん、敬語を使われてない白羽さんの方だ。年下にタメ語で言われてムカつくとかはないのだろうかと思ってしまった。

「僕はとっくに食べ終わってるで」

天川さんは十分前には食べ終わっていた。

「俺も大丈夫です」

これで全員が答えた。それを聞いて白羽さんは伝票を持ってレジの方に向かって歩いて行った。

「あの、金はどうすればいいですか?」

俺は気になったので聞いてみた。

「ああ、今日はいいよ。俺が全部払っておく」

なんてカッコいいんだ…。男だ…。

「そーくん、大丈夫?」

俺は少しの間上の空になっていた。そこに愛姫が話しかけてくれた。俺はおかげで正気に戻った。

「あ、ああ。何でもない」

愛姫はふーんと言って店の外に出て行った。

「神波、ご馳走さんね」

天川さんが白羽さんに言った。

「いいってことよ」

白羽さんは笑顔で答えた。俺は中では白羽さんの評価がグッと上がった。生徒会に来てからは何だか部活とは違う一面を見せられている。とても憧れるような先輩に俺には見えた。そして、全員が店の外に出た。

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