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反転世界  作者:
45/66

愛姫の直感

「あら、今日も早いのね」

俺は瑛子にバカにされるように言われた。まあ、確かに遅れる事の方が多いので、何も言えないのだが…。

「まぁな、部活の事が気になって早く起きてしまったんだ」

「え⁈そーくん、部活に入ってるの⁉」

愛姫が驚いたように言って来た。そういえば、これはまだ瑛子と白羽さんしか知らなかったなと俺は思った。

「ああ、昨日地球研究部ってのに入部したんだ」

俺は部活名も言って答えた。愛姫がこの部活の事を知っているかはわからないが…。

「それってもしかして、かんちゃんがやってるやつ?」

たぶんかんちゃんと言うのは白羽さんのことだろう。名前は神波って言うらしいからな。

「ああ、そうだ。それがどうかしたのか?」

俺は愛姫が知っていたので、逆に質問してしまった。

「あのね、あの人ちょっとおかしい気がするんだよね…」

おかしい?白羽さんが?あんなに俺に優しかったし、表の世界のことを調べている人が?俺は逆にとても優秀な人だと思っているのだが…。

「そんなはずはありません!あなたが変なだけです」

瑛子がいきなり大声で言った。いきなりだったので、俺も愛姫もびっくりしていたが、愛姫がまた話し始めた。

「うちがおかしいのは自分でもわかってるけど、かんちゃんはうちと何か違う感じなんだよ」

自分で変だってことを認めた…。それってダメだろ。それに白羽さんが愛姫と違ったおかしさなんてあるのか?

「お前の思い込みじゃないのか?」

俺は尋ねた。

「いや、うちの直感が言ってるんだよ。かんちゃんはおかしいって」

「それはあなたの直感でしょ?そんなのは当てにならないわ」

瑛子が愛姫の話に食い気味で言った。確かに瑛子の言っていることは正しい。愛姫の直感がダメだとは言わないが、俺は賛成できない。

「俺も瑛子の意見に賛成だな。直感なんて外れることの方が多いよ」

愛姫には悪いと思ったが、俺ははっきりと言っておいた。

「そうだよね…。うちの直感だもんね…」

それから愛姫は一言も話さず朝食を食べた。俺も学校に遅れないように食べた。


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