学校から帰宅
「でな、俺はテストで赤点をとったんだよ」
かれこれ三十分は話している。大半は勉強の話だった。今は英語のテストで赤点を取った話をしていた。普段は赤点なんか取らないが、そのときはわからない教科が集中してしまって、テスト勉強が英語まで辿り着かなかった。
「へ〜、そーくんでも赤点取るんだね〜」
「そのときだけだぞ」
俺は念を押した。毎回取っていると思われるとシャクだ。それに本当にそのときしか取ったことがなかったのだ。
「他に何かないの〜?」
「ん〜、そういえば、こっちの世界に来る日は、星座占いが最悪だったな…」
そう、俺は最下位だった。その通りの運命を辿っているので、その占いが当たったとしか言いようがない…。俺はそこまで信じていないが、こればっかりは…。
「占いって面白いの?」
「お前の言う面白いとは違うかもしれないけど、結構人気はあったな」
「うち、占いやってみたい!」
愛姫の目を見ると、とても輝いていた。これは面白い話を聞いたときと全く同じだ…。こっからは愛姫ゾーンだ…。とても面倒くさい。
「ねっ、占いってのを教えてよ」
「俺もやったことないからな〜」
ついに愛姫に火がついてしまったか?
「やったことないのか〜。残念だな〜」
あれ?意外と普通だ。それでいいのだが、何か期待外れだった。
「本とかならあるかもな」
あのでっかい図書館にはありそうだ。それにこっちの世界にあってもおかしくない。色は全然違うが、一応地球だし…。
「よしっ、じゃあ今から図書館に行こう!」
ダメだ…。やっぱりスイッチが入っていた…。
「もうすぐ学校が閉まる時間だろ?」
「そうだね…」
俺が言いたいことがわかったようだ。
「また明日にしよう」
「わかった」
今日の愛姫は物分りが良かった。何故かはわからないが、一緒に居てもいつもより疲れなかった。
「早く家に行こうぜ。腹減ったよ」
「そうだね」
愛姫はニコッと笑った。今まで見せた中で、俺は一番今の笑顔が好きだった。
「お帰りなさいませ、奏太様、愛姫様」
出迎えてくれたのは斬谷さんだった。
「夕食の用意はできております」
「うん、わかった。すぐいくよ」
「わかりました。すぐ行きます」
俺たちはそれぞれの反応した。そしてカバンなどを置きに部屋に戻った。やっぱりすごいな、この家は。玄関まで迎えもあるし、帰って来たらすぐに料理が出る。
「そーくん、早くして。うちお腹ペコペコで死んじゃいそうだよ〜」
「わかったわかった」
愛姫、準備早いな。部屋に戻って、一分もしてないぞ。着替えとかしてないのか?俺はまだ、バックを置いて、教科書とかを出しただけなのに…。まあ、俺も腹減ってるし、急ぐか。俺はすぐに着替え始めた。
「悪い、遅くなった」
「遅いよ、もうすぐで死んじゃうよ…」
そこまで腹が減ってるのなら先に行っても良かったのにと俺は思った。
「だから、悪かったって」
「早く行こっ」
そう言って、愛姫は歩き始めた。瑛子たちはもう食べたのだろうか。俺たちとは一緒に帰ってないし、時間ももう八時を回っている。
「お待ちしておりましたよ」
斬谷さんが待っていた。料理はもう出ていた。今日の夕食も相変わらず豪華だった。俺には料理名すらわからないようなものばかりだった。
「うわぁ〜、美味しそう〜」
もう毎回のことで聞き飽きたのだが…。愛姫は料理を見るたびに同じことを言う。全くその通りだからいいのだが、流石に聞き飽きる。
「そうだな、早く食おうぜ」
俺は席に着いて早速食べ始めた。愛姫も俺に続いて席に着いて食べ始めた。
「やっぱ、美味いな」
これも毎回言ったいるが、本当に美味いのだ。つい言ってしまう美味さなのだ。
「毎回聞いてるよ。そろそろ他のコメントはないの?」
何故お前に言われなきゃならん。俺だってそのくらい思ってるわ!言ってやろうかと思ったが、結果が変わらないので言わなかった。これが毎回続くのかと俺は密かに思った。




