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反転世界  作者:
20/66

メイド⁈

「時間がないわ。私たちは生徒会の用事があるから先に行くわね」

「え〜、そーくんと一緒に行きたい〜」

「ダメです。特にあなたはやることが山のようにあるんだから」

瑛子は愛姫の手をグイグイ引っ張って行った、俺はそれに手を振って部屋に戻った。

「お待ちしておりましたよ、磯貝奏太さん」

部屋には見知らぬメイド服を着た少女がいた。年は同じくらいだろうか。

「あの、何でここに?」

「瑛子様に学校まで連れて来いと頼まれたのです」

「そうなのか…」

くそっ、抜け目のない奴め。この子がいなかったら、当然俺は、学校なんか行かずに 部屋でのんびりと過ごせれたのに…。

「急いで下さい。時間に遅れますよ」

「あ、ああ。悪りぃ」

メイドの少女は制服や教科書、カバンなどを準備してくれた。そして俺は学校へ行くこととなった。


メイド服を着ていた少女は制服に着替えていた。

「君も生徒なの?」

「はい」

生徒だったのか。年も同じくらいだから、もしかしたらと思ったが、メイドをしながら学校に通っているとは…。

「メイドでもあるんだよね?」

「はい、もちろんです」

この子もまた、大変だなっと俺は他人事のように思った。実際今日初めて会ったし、話した。俺としては全く面識はない。だが、彼女は俺のことを知っていた。

「なあ、何で俺のことを知ってたんだ?」

「瑛子様と愛姫さんから聞いていたからですよ。明日から同じ学校に通う男の子がお屋敷に居るって」

なるほどな。俺は昨日の段階で学校に行くことは決まってたわけだ…。やることが早い…。まあ、一応生徒会の会長と総務だからな。

「この車って何台あるの?」

そう、俺は今車に乗っているのだが、昨日と同じ車みたいだった。だが、数十分前には瑛子と愛姫が乗った車が出て行ったはずだ。流石にこの短時間で、戻って来れる訳がないのだ。

「同じような車は合計で五台はあったと思います」

おいおい、五台って。普通の家庭でも一台か二台なのに、リムジンを五台ってどこの金持ちだよ…。俺は飽きれながらそう思った。

「もうすぐ着きますよ」

「わかった」

俺は彼女の言葉で、降りる準備をした。準備と言っても、制服をしっかりとしたり、ネクタイをあげたり、靴の紐を結んだりしただけだが。

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