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反転世界  作者:
14/66

知り合い⁈

車で移動している途中に俺は異変に気がついた。いや、もっと前から気づいてたかもしれない…。見える色が増えてる!色は黄色。いつから俺は見えるようになった?俺は真剣に考えた…。だか、さっぱり思いつかない。まあ、別に良いか。

「ところであの本、しっかりと読んだの?」

「ん?『表の世界の書』のことか?」

俺は持っていたその本を広げた。

「そう言えば、まだ全然読んでなかったな。いろいろとあり過ぎて…」

「それってうちのせい⁈」

愛姫がいきなり話に割り込んできた。

「そうだな、だいたいお前のせいだ」

「ご、ごめん…。うちがあの時話しかけたから…」

何かとても落ち込んでないか?俺悪いことでも言ったのか?

「ど、どうしたんだよ?」

「いや、うちが話しかけなかったら、この世界から脱出できたかもしれなかったなと思って…」

おいおい、キャラが変わってるぞ。お前はそんなキャラじゃないだろ…。

「でも、腹減って死ぬところだったんだぜ。お前がいたから今俺は生きてるって言っても過言ではないぜ」

何とも大げさに言ってみた。効果があるかわからなかったが…。

「そ、そうだよね。うちのおかげでそーくんは生きてるんだよね」

ふぅ、何とか踏み止まったらしい。あのままいってたらどうなっていたことか…。

「まあ、結果的に生きてるんだし、その本はもう図書館に変えしましょ」

「そうだな…。あ、そう言えば、この本、双子の妹ちゃんの名前で借りたんだった」

「もしかしてそれって、小向姉妹の?」

伊調瑛子から意外な言葉が出た。まさか知っているとは驚いた。双子は俺より年下の気がするんだが。

「何だ、知り合いだったのか。それならなおさら良かった。返却期限越しちゃって、何かのペナルティがあったら申し訳なかったからな。謝りたかったんだ」

「伶華は毎日図書館で喜衣と勉強してるわよ」

「喜衣って誰だ?」

俺は知らない名前に焦った。この間は倉田さんとかいう人と勉強していたが、喜衣という子を知らなかったからだ。

「あなた、図書館に行ったんでしょ?ならいたはずよ、倉田喜衣がね」

「ああ、そういうことか」

俺の疑問がやっと解けた。倉田さんの名前が喜衣だったか。俺がわからないはずだ。

「ああ、倉田さんはいたな」

「双子の姉とはうち遊び友達だよ?」

今度は愛姫が話してきた。

「遊び友達?」

「うん、結構趣味とか合うんだよ。ゲームセンター巡りとか」

ああ、やりそうだ。あの姉とこの愛姫なら、とてもやりそうだ。勉強なんてなければ良いんだって言ってそうだし…。

「どうしたの?」

「いや、あまりに想像ができ過ぎたんでな…」

俺の想像力が凄いのか、こいつらが単純なのか…。いや、考えるのはやめよう…。俺までバカになりそうだ。

「そろそろよ」

伊調瑛子が言った。学校がもうそこまで見えていた。双子の妹ちゃんには謝らなければならないな。会長と総務が何とかしてくれるとは思うが、なんせとても頼りない…。せめて妹ちゃんが生徒会のメンバーだったら良かったと俺は思って学校に入って行った…。

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