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美しい文章を見つけた
夢の中でこの上なく美しい文章を見つけた。
どのくらい美しいかというと、とても言葉では言い表せないくらいだ。人間の想像を超えるコンピューターを、文字通り人間は想像できないとか、そういう理由で。
それでも無理をして表すと、静かな湖面に映った白い水仙とか、磨き上げられた銀の食器とか、爽やかな風とかそういう類。むかし初めて『ライ麦畑でつかまえて』を読んだ時も似たような感覚を覚えた。
私は目覚めた時その文章を思い出せず、さめざめと泣いた。
さて、私のうつ病はほぼ緩解して今は薬も飲んでいない。主治医のお墨付きだ。しかし引き換えに創作能力とか、そういうものを失ってしまった。
本当にこれでよかったのか。