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入学式

ギャップ萌えって心うたれるよねー(笑)

入学式当日、ゼリウス達新入生は講堂で白髪に口元が隠れそうな白髭を生やしている学院長からの入学の式辞が行われていた。70代前半に見える容姿とは裏腹に力強い言葉が新入生に送られていた。

「新入生諸君、入学おめでとう。これから三年間の学院生活が諸君らに貴重な体験や出会いがあることをささやかながら願おう。我が学院では生徒達の勉学をはじめとする生徒同士の交流を重要視している。ここでは貴族、商人、平民、全て等しく一生徒である。貴族は地位に囚われることなく、自身の視野を広げなさい。商人は利害のみの関係ではなく心から頼れる関係を築きなさい。平民は貴族や商人から知識を得て、将来の糧にしなさい。皆、自身の経験を蓄え、有意義な学院生活を送りなさい。学院の詳しい事はこの後、各クラスで担任から話があるので私からは以上だ。最後にもう一度、入学おめでとう」

学院長の式辞も終わり、淡々と入学式は進行した。ゼリウスは昨夜、初めての友人―メリルとの会話に花を咲かせすぎ、睡魔と戦っていたため途中からは上の空であった。



入学式を終えた生徒達は、各自決められたクラスルームへと足を運んでいた。クラスは全部で三クラスであり、各クラス30人ほどの構成となっている。クラスメイトは三年間変わる事はなく、卒業まで三年間同じである。

ゼリウスはクラスに入るまで忘れていたのだ。自身の目つきの悪さ、そして一族の持つ二つ名を….



この事を実感したのはゼリウスが教室に入った時である。偶然メリルとも同じクラスになり、これからの事を二人で話しながら教室の扉をくぐった時、お祭りの様に騒々しかった教室内部が水を打ったように静まり返った。幾人かは何が起こったかわからない様子で辺りを見渡しているが、多くのものは唖然としていた。

そして、ゼリウスはこの空気を知っていた。これは、以前参加したことのある舞踏会などでゼリウスが会話や仲間に入ろうとすると、辺りはこれと同じ状況になった。このことに先程まで笑顔で会話をしていた二人の顔は険しいものへと変わった。暫くの静けさの後に、教室からはポツポツと言葉がこぼれ始める。

「血の門番だ…」

「なんでみんな黙ったの?」

「同じクラスかよ、おっかねー…」

教室の異様な雰囲気を察したメリルは横目でゼリウスを見たが、彼は慣れた様子で、大丈夫とだけ言って自身の席へとついた。



それからすぐに担任教師が教室にやってきた。年齢は20代後半女性が茶髪の長い髪をサイドテールに結び、柔らかい雰囲気を持っている。彼女のクセっ毛と二つの成熟した柔らかい果実がより一層、優しい雰囲気に拍車をかけている。

「みなさんの、担任になったカーフィ・アンリです~。これから三年間~よろしくお願いします~」

カーフィの間延びしたしゃべり方により、先程までの嫌な雰囲気はかき消された。

「みなさんには~今夜の仮面舞踏会に~参加してもらいます~。衣装は学院の方で用意してあるので~それを着用して参加してください~。それでは~、これから皆さんには~自己紹介をしてもらいます~。それでは右列前方から~」



順々に自己紹介を終えて、遂にゼリウスの番になった。自然とゼリウスに教室中の注目が集まる。今までの生徒と違う静けさが教室を支配している。

ゼリウスは深く息を吸って、昨夜のメリルにした理想の挨拶を思い出す。

思い出す中で、失敗した最初の挨拶も同時に思い出してしまったが、今は心を軽くしてくれる良い思い出である。

「ゼリウス・リステニアです。これから三年間よろしくお願いします。皆さんと良い三年間を過ごしたいと思っています」

彼の目つきは鋭いままだが、雰囲気は暖かいものであり、クラスメイト達は見た目とは違う雰囲気に動揺していた。ただ一人、メリルだけは親指を立てて、彼の挨拶の成功を祝福していた。ゼリウスは初めての友人の祝福に同様のサインを送るのであった。


教室のイメージは高校の教室をイメージしてください

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