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王子様とヒロインに遭遇しました。よし逃げるわよ!

 前世?の記憶を取り戻し、この世界に慣れ、新しい人生を決心して早数年。私は貴族の学校に入学した。いわずもがなゲームの舞台の学園です。


 広大な敷地の建物に綺麗で豪奢な建物が立ち並んでおり、一般に思える学園のイメージとはまるで違う。荘厳で雄大、そして高級で上品な環境はゲームでは決して見られない。その美しい光景にちょっと感動した。

 よっしゃ!この素敵な学園で第二の学園生活頑張るぞ!むふん!と鼻息荒く門をくぐり、入学式に参加した後、廊下の一角できゃーという黄色い歓声と女性の集団が頭一つ抜けた身長の金髪イケメンに群がって、移動してきてきました。

 間違いない私の婚約者(候補)でもあるシグルド王子だわー。

 

シグルド王子 

攻略キャラの一人。呼び名の通りこの国の王子様。ゲーム屈指のイケメンで運動神経抜群、頭脳明晰で基本万能で、大抵のことはなんでもこなすという完璧超人。欠点は性格。とにかく傲慢。女にもてるのは当たり前。世界は自分を中心に回っていると言わんばかり。本来一人であるはずの婚約者も、候補ということで何十名も作っており、ただ、下種でもないので、犯罪とかもみ消しとか悪党なことはしないのが救いかな。まさにナチュラルプリンスなのだ。

 ちなみに、候補となったら他の婚約者できないし、王子様に選ばれなかったらいい年で未婚の状態で放り出され悲惨になるじゃねーかと思ったが、両親に聞くとこれは強制ではなく、あくまで王子に付き合う資格を得ただけなようなもので、こちらからしっかり手続して申し出れば普通に婚約者候補破棄できるんだってさ。よくわからないから、そーいうものだとだけ理解したわ。


 とまぁ、ある程度はゲームで知っていたが、現実に見るとマジでイケメン。金髪だけでもずるいのに、高い鼻や青い目がまたよく似合う。前世で見たモデルとかとレベルが違う。女の子がキャーキャー言うのはよくわかる。私もよく知らなければお目目ハートマークで群がったんでしょうねー。


 しかしあの性格はないわー。いやイケメンよ。芸能人とか目じゃないほど美形だよ?でも

「ふっ、俺様の命令だ。喜んで従いな」

「名前など覚えていられるか。俺様に覚えてほしかったら俺様を喜ばせる女になるんだな。できればな」

「俺様に質問か?不遜だな。身の程をわきまえな愚物」

 とか、王子様キャラにも程があるだろうよ!一人称俺様とかジャ○アンしか許されないよ。そんな言葉で喜ぶのは生粋のマゾだけだよ!下手すりゃ私もあの俺様王子に罵られて、命令されるだけでお目目ハートマークで喜んでたの?あれはないない。


 運がいいというかなんというか、シグルド王子は数多くいる婚約者候補の一人にしか過ぎない私のことなど眼中にないようで、廊下で一度目が合ったけど素通り。彼から私に接触はしてこなかった。やったぜ!このまま無関心でよろしく!


 そしてちなみにゲームの主人公ことアリア=スターロッドちゃん(デフォルト)を念のため確認しに行ったところ。いましたよ。ゲームでは一人称で外見がわからなかったけど、ピンクの髪をしたお目目キラキラの美少女が。一目見てわかったね。あれがアリア=スターロッド。主人公だと。


 よし、顔は覚えた。近寄らんとこ。


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