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目覚めた先は新世界。私真っ当に生きてみせます

偶然とあるゲームを久々に見かけ、衝動的に作ってみました。読んだ方が少しでも面白く感じてもらえれば幸いです。連載作品ですが、完結済みです。完結まで毎日投稿します。

 はい!みなさんいきなりですけど、「どきどきハイスクールGirls」ってゲーム知っていますか?

通称“どきスク”。乙女ゲームでは有名な作品なの。主な内容は魔法が存在する中世ヨーロッパ風の世界に生まれた中級貴族のお嬢様が貴族の学校に入って3年間で数多くのイケメンと交流し、結ばれることを目標としたもの。ステータスを上げ、攻略キャラとイベントフラグを立て、デートをこなし、重要イベントを何度か見て、好感度を上げ、一定値まで達するとそのキャラから学校卒業前後に呼び出しを受け、告白されてハッピーエンドです。

 シンプルではあるが繊細で美麗なグラフィック、多様性のあるシステムに数多いイベントや隠し要素も豊富でやりこみ要素もあることで極めて人気が高い作品なんですよー。


 どうして、いきなりそんな乙女ゲームの説明したかって?それはね・・・私がそのゲームの世界に転生したからですよ。こんちくしょう!

 この世界で生を受け12歳。ある日乗馬中に落下し、頭を打った瞬間、私はこの世界がかつて前世で体験した乙女ゲーム「どきどきハイスクールGirls」に酷似した世界であると知ってしまった。


 本来なら、ここで主人公になって、既知の知識を生かして逆ハーレム築くぞーってことになるはずですが・・・あいにく今世の私の名前はフランソワ=アルベルド。主人公の攻略キャラの一人シグルド王子の複数いる婚約者候補の一人。こいつはシグルド王子に常にべったりし、自分を筆頭婚約者と勘違いした成り上がり貴族の娘で、自分より下級なくせにシグルド王子に目をかけられている主人公に因縁をつけ、勝負を繰り返す。負けると王子の好感度が下がり、勝つと上がる。最初は威勢がいいが、後半のステータスお化けとなった主人公の前では連戦連敗。口だけ威勢が良い、プレイヤーの中では好感度調整の噛ませキャラですわ。


 って、ふざけんな!正体知っていれば誰がそんなピエロな真似しますかい!


 当初はゲームの中と思って現実感がわかなかったが、今の世界にはゲームにあるようなステータスなんて便利なものはないし、両親も使用人も決まった言葉しか話さないこともない、何よりこの体に感じる五感がここが現実だと如実に教えてくれる。

 それに父の書斎にある本を読んだが、この世界は広大で、ゲームの舞台など世界のごく一部でしかないことが分かった、また国の政治、法律、金融などの制度も私じゃ理解できない程高度で複雑にできている。

 つまり、いくらゲームに酷似していると言っても、ここは夢ではなく現実なのだ。ゲーム気分と高をくくって何もしなければ当然無能扱いでろくな人生歩まないし、努力や苦労をしなければ人として成長しないのだ。主人公の嫌がらせにだけ青春の時間を費やすなんて冗談じゃない。そもそも正直、私はシグルド王子のような俺様系性格のキラキラさんは好みではないのです。

 結果、私の出した結論は主人公に関わらずゴージャスな貴族の人生を全うしてやりますわ!だ。幸いなことに両親も数あるお妃候補の中から私が選ばれる確率は低いと思われている模様。さらばヒロインに王子様!勝手に楽しんでくださいな!ほーっほほほ。


・・・のだが


「ふぇぇぇぇん。フランちゃーん」

 いつものように泣きながら私に抱き着いて助けを乞う、超が付く美少女。ヒロインちゃんことアリア=スターロッド。その彼女を追ってきたのはイケメン2人。2人は私に目もくれず怒鳴り込む。

「アリア!いい加減に言ってやれ!そのストーカーに、迷惑ですってな!」

「はぁ、それは貴様のことだろう?さぁ、アリア言ってやれ!この勘違い男に」


 毎度おなじみの修羅場でござる。

 正直嫌なことこの上ないのだが、むぎゅぅと抱き着いて子供のように助けを求める目をしたアリアを見捨てられず、私は今日も今日とて助け舟に入る。「またお前か!?」と虫を見るような目で見るイケメンズ。うるっさいわ。私だって関わりたくないのよ。


 さて、関係者に関わりに合わないと誓った私が何でこんな目に合っているのか?

少し時間は遡る。


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