プロローグ―螺旋の宿めで繋がりし存在モノの嘆き―
長らくお待たせしてしまい申し訳ありません(待っていて下さった様な奇特な方がおられたならばですが……)
そしてお待たせしたのにも関わらず、メイン主人公『ユーリ』は出てきません(代わりに第1部でのある意味で裏の主人公と言える存在が出てきておりますが……)
―これは『神話の時代』から『伝説の時代』へと『時代』が移り行こうとしていた頃の物語……
……『神々』や『精霊』や『妖精』……『彼等』が『人間達』の前から姿を消し……
……『伝説の存在モノ』へとされ行こうとしていた頃の物語……
第1部―運命の邂逅―
《プロローグ―螺旋の宿めで繋がりし存在モノの嘆き―》
……あの日の選択が正しかったのか……それはもう私にも判らない……
……失われたモノはあまりに多く……苦悩と恥辱を味わい続けているモノ達があまりに多かったから……
……あの日の私の選択……否『あの賭け』により我が故国を除く総ての世界が……そして人々が救われた……我が国の民も含めて……
……しかし後に『彼ら』の身に降りかかった災いを想うと……あの時は最善だと思ったあの選択が……真実最善だったのかと……今になって私は惑う……
……『呪いの子』と呼ばれ迫害される幼子を『視る』度に……
……そして魔力を暴走させ……『人間』として生きて行く事が出来なくなる者が現れるたびに……
……いかに『人の世』が……『世界』が平穏を保っていようとも……
……私は悔やむ……私は呪う……己の無力を……
……今や荒れ果て見る影も無くなった、結界により封じられし『変わり果てた故国』に在りし『人外』と化した……『私の民達』と……
……『人の世』で何も知らず生きている『私の民達』……
……『彼ら』の為に『私』がいま為し得る最善を尽くそう……
……それがあの『災厄』を滅ぼし終わらせるのでは無く……
……『封印』し次元の彼方へ追いやることしか出来なかった『私の責任』……
次は第一部第一章『冒険の始まり』を手直ししてUPを開始致します。