幸運のパワーストーン
眼鏡をかけた少年がいた
かつて背にロウで付けた翼を作った
人間の名をその心に宿すーー
彼はイカロス
彼には彼の正義がある。
だが…
そんな美しい正義でさえも
力で押し付けられてしまったら…
美しく消える
『天使奥義』【ラグナロク】リロード開始!
「うおらああああああああああああああああああああああああああああ‼︎」
「あ…あの…ドス黒い光は!」
「あれがラグナロク⁉︎」
彼の体から生えている紫の煌びやかな翼は、
より大きく、少し機械仕掛けになった。
そして、見るたびに増えて、強くなっていく。
「これが『天使奥義』…⁉︎」
鋭い眼光は、イカロスを貫きそうだ。
「…破律の頂点」
バッ!
〔…来る!〕
…何かが斬れた
「可能性はないようだ」
「あがはっ…え…」
持ってきた弓、そしてガンドレクが…
砂になった
「は…早い」
「…もういい」
「帰って寝てろ」
そういうと彼は、イカロスを見ることをやめた。
その代わり、反対側で弥生、アイを逃していた、
バイル・アクシアを見た…
「…あーあ…俺の番ってことね…」
「貴様、なぜ『苗字』を持っている?」
「人形族が『苗字』を持つなど、普通は…」
「じゃあ、」
「そういうことなんじゃねえの?」
「!…貴様まさか」
バキッ!!!!
氷の土台で登ってきたアクシアが、
パンチを食らわせる!
「ぐ…」
「どうしたとオラ‼︎」
「クリーンヒット決まっちまったぞ‼︎」
「ちっ…『破律の頂点』‼︎」
「おっとっと」
ブン!
…空振り?
いや、そんな訳は…
「もっかい食らうかー⁉︎」
「調子に乗るな!」
「堕天『破律の頂上』‼︎」
ブンッ!
また空振り⁉︎
「どうしたルシフェル!」
「手元が狂ったか⁉︎」
「それとも人生が狂ったか!」
「それとも…」
俺の『ラピスラズリ』にまんまと嵌まってるのか⁉︎
「ラピスラズリ…あれか!」
「兄者が使っていた…必ず幸運の力で『避ける』技」
「なんだ…」
「驚かせるなよ」
「オラオラどーした…」
バキッ!
「がっ…⁉︎」
「な…なんで…」
「簡単だ」
「反対を打てばいい」
「必ず避ける技より洗練された、『必ず当てる技』」
「俺にそれがあったことが残念だったな」
「俺は兄者に勝てるよう訓練を積んでる」
「くっ…」
「ああそれと…」
「お前を生かしたのは質問したいからだ」
「どうでもいいことだが」
「貴様やはり『人間』だな?何故ここにいる?」
「…運命ってやつなんじゃねえの」
「ほう」
「ロマンティックで素敵だな」
「では、採点だ」
「可能性は15%」
「パンチはなかなか良かった」
「ラピスラズリ発動中は『オーラ』を使えないから」
「素手となると…相手が悪かったな」
さて…10階にダイヤが着く頃か
「待て…ルシフェル…」
「そんなに不安にならなくていい…」
「どうせ悪の者だ…俺も兄者も」
「君らを巻き込むことは両方で決まっていた」
「本当に申し訳ないと思っているよ…ははっ」
「だが、君の可能性は15%なのに対して、」
「ヴァルハラの天使全員を合わせても、」
「30%にしかならない」
「だから仕方なかったんだ」
「私も兄者もな」
「…その可能性って一体何の…」
「…」
「神殺しの可能性さ」
ーーーーーーーーーーーーーーー
メィプル達は、エリュシオンと戦闘開始する!
「うおおおお!」
「【セレクトウィザード】開闢‼︎『風の眷属』‼︎」
「フン」
斬ッ‼︎
「私のレイピアは魔法を使わずとも天界一だ」
「そしてその実力もな…‼︎」
斬ッ‼︎
「させるか‼︎」
「【ウェポングロウ】『完成』‼︎」
「盾強化:フレアコート‼︎」
ゴオオオオオ…
ザッ…
「ちっ」
「『水の眷属』‼︎」
バシャアッ‼︎
「くっ…」
〔こいつら…〕
〔私がキアローズを殺した時に使ったレイピア剣術を全て攻略しているのか…?〕
〔一体どうやってあの短時間で…?〕
「『雷の眷属』‼︎」
「【ゼロアタック】‼︎」
ピキ…
〔か…体が動かない…〕
「【ゼロアタック】の能力か…!」
〔だが!聞いたことがある…〕
〔ゼロアタックは私の周りの空気を固めるだけ!〕
〔そしてルシフェル様は言っていた…〕
〔あいつらは全員合わせてミカエルになると…〕
〔使う魔法は、全部天使製だと!〕
「つまり【ゼロアタック】を解除しなければ『雷の眷属』は私に届かないということだ‼︎」
「…解除!」
「私ならその一瞬を突ける‼︎」
「忘れたか!」「私が『神の次に強い大天使様』の一番の部下だということを!」
「忘れたか!」「私が『世界で4番目に強い』天使だということを!」
「『堕天奥義』【ジュリエンヌダーク】ッ‼︎!!!!!」
「…」
彼はそう叫んだ後、剣を振り下ろした!
ジュリエンヌ・ダークの効果…それは!
「影から倍率400%威力の斬撃を3000回召喚する!」
『全部お前にだーッ‼︎メィプル‼︎』
「やはりお前は哀れだよ、エリュシオン」
「微塵に消えな」
「舞い踊れッ‼︎【光の眷属】‼︎!!!!」
「な…何ぃ…?」
「影が!消え…」
「溺れていきな…光の底へ‼︎」
「う…うおおおお⁉︎」
「!」
「くそがあああああああああ‼︎」
「せめてお前は…お前だけでも…‼︎」
「道連れにしたらああああああああああああ」
斬ッ‼︎
その音は、エリュシオンのレイピアの音から出た。
…だがしかし、それを握るのは天使ではない!
人形が、借り物の剣で手をぶった斬ったのだ‼︎
「【ウェポングロウ】『天使の剣』‼︎」
「チっ…」
「チェリィいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい‼︎」
「貴方は強かった」
「でも、認められない」
「その死をもって償え」
『クリスタルブレード』‼︎!!!!!!!
「ーーー」
最後には、何も言わせてもらえなかった
全てがあっけなく終わった
その結果とも言える青い結晶の中で、
彼は…
『次の目覚めを待つ』
エリュシオンは、この程度では死なない。
覚悟しろ、
鶏冠の子孫よ、
そう決意して、彼はまぶたを閉じた。
あと10000年は、それが開くことは無いだろう。
何故ならクリスタルブレードは、封印の技。
キアローズが持っていた封印の技。
彼は、負けるべくして負けたのだ。
キアローズという、誰も知らない少女と、
メィプルとチェリィに、負けたのだ。
キアローズに、
【チェリシュ】させたエリュシオンの、
負けなのだ!
…2人がその後泣いていたことは、
お互い以外誰も知らない。




