授賞式4
大天使ミカエルは語る。
「私達兄弟が双天使になるということは」
「既に神によって決定されていた…」
「というよりも、必要だったのだ」
「双天使はそれぞれ、神の半分の力を持ち」
「片方は人々の『正義』の」
「片方は人々の『欲望』の味方をする。」
「神は、自分の強大すぎる力を恐れた」
「だから、いざというときに、」
「自分を止められる存在が欲しかった」
「正義にも欲望にも反するというのは」
「神によって虐げられている、ということだからな」
「だから」
「本来ならルシフェルは神と勝負したとしても…」
「話にならない」
「だが、問題は私の弟は欲深で」
「なおかつ賢いということだ」
「弟は大天使になってからずっと、人形界、それから人間界を征服するチャンスを伺っていた」
「そしてつい一年前程のことだが」
「ドールワールドの土地神である魔王のうちの一人」
「罪人を裁く地獄という機関を司る、」
「閻魔という者が死んだ」
「理由は解らない」
「だが、それによって魔王の権力は変化した」
「たった二人の魔王で」
「今このドールワールドは支えられているんだ」
「ただしそのうち一人は裏切り者だ」
「しかし、そいつを特定して退治したくても、」
「すれば平和の均衡は崩れることになるし、」
「ルシフェルがそばにいて、2対1になれば、」
「私は何も出来ずに死ぬ」
「それだけは避けたい」
「それに、もう一つ問題はある」
「恐らく、もう既に私より弟の方が強い」
「今のままでは、『正義』に勝ち目はない」
「でも、一つだけ…たったひとつだけ」
「勝ち目が出てくる方法がある」
「私が死ぬんだ」
「…はい?」




