プロローグ
この物語は、「宿命」と「勇気」の物語である。
西暦3000年、いまからおよそ1000年後、
そのころの人々の間で噂になっていたのは、
「新しい世界の発見について」
というひとつのレポートだった。
なんと、地球のすぐ近くに、
いままで見えなかった「生命」のいる星が
見つかったというのだ。
つまり…
「宇宙人」の発見である。
これに、人々は湧いた。
「いますぐそこに行こう!」という人がいればまた、
「いや、慎重になろう。」という人もいた。
だが、西暦3000年の人々は皆、楽しそうだった。
まさかその「新しい世界」が
助けを求めたから発見できたとは
つゆ知らず。
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〜西暦2000年〜
太陽系の惑星は、
水金地火木土天海の8つと言われる。
だが、こんな話を知っているだろうか。
この世界には、
『観測される』ことでその運命が変わる存在がある、
ということを…
天地創造の時、神は思った。
もし、『絶対に観測されない星』があれば、
その星はどんな運命に出会うのだろう、と。
その新しく発見された惑星は、
今まで『見えなかった』
ついに、運命が動き出すのだ。
その星の人々は、自分の星をこう呼ぶ。
『ドールワールド』。
その名の通り、ドール、
つまり「人形」の住む世界である。
人形とは、人型、ぬいぐるみ、
伝説上の生物の形など全てを指す。
ドールワールドの住人たちは、
とても幸せな生活を送っていた。
土地の大部分を占める「トゥルカ帝国」は、
帝王のいない共和制で、
金の発想がなく、とにかく幸せで、
時々起こる争いは、各地区の代表が闘って解決する。
まさに平和『だった』。
だが、ここからがおかしい。
そして、この平和が崩れていっていることに気づいた
少年がいた。
彼の名前は「ダイヤモンド」
運命は刻み始める…
これは、宿命と勇気の物語ー
失われた平和を取り戻す為の、
『呪い』
彼の血に宿った、
『呪い』
この日記をもし誰かが見ることがあったら、
ぜひ、最期まで見ていただきたい…
『最期』まで…
『最期』まで。




