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第一羽:女王の合図により開始。

 ひとつの大型のスクリーン。それを囲むように置かれている、たくさんの小型のスクリーン。

 それらのスクリーンからは機械独特の音がしない。静かに画像を流し続けるだけ。

 静かなスクリーンを見ているのは、ドレスやタキシードを着込んだ高等階級の人々。人々の顔には隠すようにと、仮面を着けている。口元は下品な笑みを浮かべて。

 彼らはこの世に満足をしていない。

 この世に彼らを満たせる快楽はあるのだろうか・・・・。



 大型スクリーンには深い青に囲まれている緑色の島が映されていた。



『俺はどうして・・・』


 たくさんの小型スクリーンのうちの一つに映るのは、一人の青年。

 黒髪で、どこにでも居る、ただの青年が、深い森林の中を彷徨うように歩いていた。

彼の服装は、どこの学校にも存在している学生制服を着用していた。

靴は履きなれたスニーカー。

 その青年を嘲笑うかのように、コツコツとヒールを鳴らしながら、金色に縁取られた仮面をつけた女が優雅に現れた。人々は、その女を見た。

「今回もうさぎ狩りに集まって頂き喜び申し上げます。皆様がお連れしたアリスたちのだれがうちの『白いうさぎ』を狩るのか。楽しく見物をいたしましょう。さあ、我々の欲を満たすための遊戯を」

 美しく、辺りに響くような冷たい声。声とは裏腹に、口元は歪に歪まれている、口角の上がった笑みを浮かべて。

 右手にある、この遊戯のオーナーである証、人の血を吸ったかのような赤く鈍く光る禍々しくも美しいダイヤモンドの指輪を掲げた。

 人々は右手にある赤いワインを掲げて。


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