★なろう小説ジェネレータ★ ~2026年の小説家になろう世界~
さーてと、今日もなろう小説でも作ってみますかね。
自作の『なろう設定ジェネレータ』をポチっと。
自作つってもプログラミング生成AIに作ってもらったやつだけどね。
えーと出てきた設定は――
ジャンル:異世界転生
舞台:ナーロッパ(中世ヨーロッパ風)
主人公:豚貴族→のちに痩せてイケメン
ヒロイン枠:婚約者及びハーレム要員たち
設定:学園もの、たまにバトル
チート:有り
魔法の有無:有り
主人公のスキル:一撃看破(パラメータ丸見え)
テイスト:テンプレ
―― うーん、あまりにもテンプレ過ぎじゃね、これ?
まあいいや、「作者モデル」をなろうの神こと、東朔先生に設定すれば問題ないっしょ!てことで今度はこの設定を『AIナロリスト』に放り込んでポチっ!
◇
(言語生成AIによって生み出された作品を読み、鼻息を荒くする少年)
―― これマジ神!さすがは東朔先生!
これでコミカライズとアニメ化もしてしまえば、間違いなく印税ウハウハじゃん!
コミカライズとアニメ化はさすがにボクが持ってるPCのスペックじゃ無理だから有料の生成サービスを使うとして、まずは……
やっぱ先になろうに投稿してどのくらい評価がつくかだな。
よし、なろうにアップロード、っと♪
「ただいま投稿なされた作品はシンクロ率99%以上の作品がすでに投稿されており、盗作等の可能性が疑われるため掲載することができません」(とチャット型AIが回答)
うわ、マジか!先いかれたか!
投稿日いつだよ? え、マジ? 先週じゃん!
え、え、ちょっと待って!評価ポイントすでに5万超え?
これなら自腹でコミカライズしなくても出版社が出してくれる数字じゃん
マジかよ、誰だよ投稿者!
え、東朔?神本人かよ!ちょっ
……あーあ、この連休中にボクも(同級生の)東朔君みたいにヒット作掘り当てることできないかなぁ~。
(画像生成AIによるボクくん)
◇
そうしてまた[ 生成 ]のボタンをクリックするどこにでもいる中学2年生。
それは最早、宝くじを買うのと同じような感覚ではあったが、AIによって生成された作品は、一般人が投稿するそれよりもはるかにクオリティが高く、中学生の彼には読むだけでも、連休中の良いヒマつぶしとなっていた。
2026年末現在、なろうに掲載された評価ポイント10万以上の新作は、生成AIによって書かれたものが4分の3以上を占めており、まさに一億総なろうプロ作家時代へと突入している。その実態は小説家というよりも、エディターやディレクターとしての能力の話へと変わってきてしまってはいるのだが。
実際、新興サービスである「生成した作品を載せよう!」に先月、なろうはとうとう業界1位のシェアを奪われたところである。
てか、もうすでにいるだろ。
AI小説家が生成した作品投稿してるやつ。
だって、どっかで読んだような設定ばっかじゃん?
え、わざわざ自分で書いてるの?マジで?