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悪魔の恋人の策略

**********************


翌日、アルマを部屋に呼び出すと、今後の計画として定期的に各国の罪人を買い取る必要があると話をする。

そのため、多額の金貨が必要になるのは目に見えている。

そこで魔力を流し込んだ炎の玉を渡すと、アルマは魔界に通じる扉に送り込んでもらいグラシアに金貨を対価として送って貰う必要があったのだ。

すると、魔界の扉に興味を持ったリディーナは、自分も魔界に行くことが出来るのか訪ねると、可能ではあるが、まだ必要な魔力が足りないと説明をする。

つまりは直ぐさま魔界には行けるようにはならないと伝えるとリディーナはアルマを見ると頷いたのであった。


「なーんだ…イフリートの愛人兼側室の悪魔見たかったのにな~」


「それならば、来月のD13 (デモン・サーティーン)までにリディーナ様に魔力を供給する術を身につけるというのはどうでしょうか?」


「ん?つまりどうこと???」


「我々、サキュバスのスキル【魔力吸収(ドレイン)】を覚えて頂いて、イフリート様から魔力を奪えば良いのです。そうすれば足りない魔力をイフリート様から補え魔界にも行くことが可能となる筈です」


アルマは真顔でリディーナにサキュバスのスキル【魔力吸収(ドレイン)】を覚える事を提案すると、リディーナは面白そうだからやると、キラキラした目でアルマを見つめていたのだ。

アルマは基本的に無表情だが、頬を紅く染めて照れている様子であった。

純粋に欲に忠実なリディーナは悪魔からみたら魅力的で虜にしてしまう魔性の女らしい様子だ。


その後、ギルドの仮宿を後にし、その足で先にジャンセンの店に訪れたのであった。山賊団の一件で領主のダリルに隣の部屋を改装していい許可を伝えると、リディーナは性奴隷だった知識を活かしてサキュバスやジャンセンに助言し始めたのだ。

貴族相手だと指定した服を着るように言われたりする事があり、中には女冒険者の格好(女戦士やシスターなど)をさせたりと人によって趣向が違うので、魔力でそういったサービスを追加料金に上乗せさせたりするの事を提案したのだ。


そして、ジャンセンに野外で安全に出来る場所でタオルケットでもいいので、出来る環境を整えてそういったプレイを好む人もいると経験談を話し始めたのだ。

驚いたジャンセンはリディーナが何者尋ねると自分の恋人だが、貴族などの性奴隷性としての生活が長かった為にそういった知識が豊富にあると教えると同情したジャンセンは残り物ではあるが、リディーナに料理を振るってくれたのだ。


「旨~い!!イフリート、あーん!!」


「はいはい…」


「…で、後は地下室とか広めに作ってた屋敷があってね。奴隷同士で〇〇〇させて…」


「嬢ちゃんもう良いから…」


流石のジャンセンにも良心が芽生えたのかリディーナの性奴隷の生々しい経験談は心に来るものがあったらしいが、サキュバス達はリディーナの話を聞いて新しい誘惑方法を学び試したくて仕方がない様子だったのだ。

やる気になったサキュバス達は自分達の魔力でリディーナが提案した事を全て出来るように店を改装し始めたのであった。

すると、噂が噂を呼びジャンセンの店は各国の男達のロマン店といわれるようになり、貴族や豪商なども訪れるようになるのであった。


「次、どーするの?イフリート、奴隷買うって言ってたけど当てでもあるの?」


「この世界には死刑執行人(エクスキューショナー)をやりたがる人間がおらん。罪人に罪人を殺させても罪が増えるだけで殺しを楽しむ者がおらんのだ…」


「女神・ティアの教えで救済する措置をとっている様ですが… 結局、財政圧迫や食糧難になってしまうので…」


「まぁ、そのおかげで男女構わずに買い取り、魔界の低級サキュバス達の玩具すれば中級に進化するから数も増えるからな。いちいち国を渡ったり交渉するのは増えるがな… 」


イフリートの話を聞いてリディーナは悪い笑みを浮かべて2人にある話を持ち掛けたのだ。 その仕事を奴隷商人たちに持ち掛けてはどうかと提案したのだ。わざわざ、こちらから出向くのではなく、貴族相手に売る奴隷や犯罪者を言い値で買い取る悪魔がいると情報を流してしまえばいいのだという。

向こうは金に目が眩んだ奴隷商人や大量の犯罪者を抱えた国から話を持ち掛けてくる筈だ。

しかも、数が多いか奴隷の質が良ければ査定によって大金を獲られると噂を流して向こうから交渉するように仕向ければいいのだ。

そうすれば、アルマら上級サキュバスを呼び出す魔方陣で交渉したいと願えば、その国に行けるようにしてしまえば、移動する手間も交渉の省けるのだ。


「まぁ…それを聖騎士団を抱えてるアテナスには出来ないかもだけどね…」


「そこは大丈夫だ。そもそもその儲け話を始めに行ったのがアテナスだからな…」


「ならば、リリアーヌ様に魔方陣を書いて貰った記載書を貴族や奴隷商人や国王の部屋に置いて回ってきますので…」


「マジで?ウチって意外に優秀?」


正直に言ってジャンセンにいたサキュバス達もリディーナの話に食いついて乗る気だったのは事実だ。

そもそも、国に行くにしてもアルマ達サキュバスの様に転移魔法(テレポート)を使える訳では無い為、上級サキュバスでリリアーヌ並みの魔力を持っているアルマを連れてきたが、確かにそういった記載書があれば食い付いてる国や奴隷を抱えている人物らには美味しい話であろう。

アルマは一度魔界に戻り、リリアーヌにこの提案をするとリリアーヌは笑ってそれを承諾したのであった。アルマを含めたサキュバス達が深夜に忍び込んでテーブルやベッドの側の棚に置いておくと直ぐ様、食い付いてきたのであった。

元々はゆっくりと国を見ていい恋人を見つけようと考えてはいたが、リディーナは悪魔が好む面白い女であり、サキュバスに近い思考や発想力に優れていたのである。

イフリートが頭を撫でるとリディーナは子どもの様な笑みをみせるとイフリートも思わず微笑んでしまった。

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