悪魔は人の欲につけ込むの上手い
ジャンセン【人間】48
黒髪の強面の男性。料理の腕は確かだが、女性の扱いは雑。連れ込み宿屋兼飯屋を経営しているが、働いていた女性店員が妊娠していまい、人手不足である。
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冒険者の始まりの街『エデン』は男性冒険者や男だけのパーティーが長く滞在する事で有名な街である。 その理由はギルドの受付嬢のレベルが高く格好いい所を見せたい者や、チップさえ払えば安くやれ飯も旨いと評判の連れ込み宿屋の存在が大きかった。
だが、店の店主であるジャンセンは経営に頭を悩ませていた。連れ込み宿屋の看板娘兼ウエイターの娘達が客と子どもを作り辞めてしまった為である。この世界には知哉が世界の様に避妊具というものは無く、女は金を持っている男と関係を作り幸せを築こうする娘達が集まってくる。
「くそ!!まさか7人も一気に持っていかれるなんて…料理はいいが…肝心の女がいなけりゃ経営にならねぇ…!!!」
「クククッお困りの様だな?店主殿…」
ジャンセンがイフリートに気づき睨み付ける。
イフリートはアルマを横にジャンセンにある儲け話を持ち掛けてきたのだ。この連れ込み宿屋でサキュバスを雇わないかと…。ジャンセンはイフリートの話に直ぐ様食い付いてきた。
この際、悪魔だろうが女は女だ。しかも上玉ならチップも弾まれてジャンセンにもその旨味が多祥なりとも入っていたからだ。
「サキュバス雇うのに金は要らん。連れ込み宿屋のルール通りチップで部屋に連れ込んでいい」
「い、良いのかよ…?その嬢ちゃんみたいな上玉を何人…」
「15人だ…ただこの宿屋の部屋は七部屋しか無い様だな?そこでだ…裏に混浴浴槽を作ってやるからそこでのサービスで金貨1枚、部屋に連れ込む際はウエイター服に部屋の番号の入ったプレートと首にネックレスを着けさせるのが条件だ」
「ど、どういうことだ…?」
混浴風呂でそう言ったサービスは禁止にし、気分良く食事を楽しんでもらってサキュバスとの交渉をチップでかって貰う提案をする。首から掛けているネックレスには数字が刻まれており、最低限それまでは出していいという目安にして客にチップの金額を決めさせるというものだ。
アルマがウエイターの格好をすると胸元が見え、少し屈むだけて食い込んだパンツが見えるという男を刺激する様な格好をするとジャンセンは直ぐ様食い付いてきた。
「乗った!!!それなら経営が助かるぜ!!」
「まぁ、後は主から料理技術を学ばせてやって欲しい。主も隣にエロいサキュバスがいたら教えたくなるだろ?」
ジャンセンは二つ返事で許可を出すと、イフリートはスティルに先程と同じ様に混浴浴槽を作っていく。アルマとリリアーナがスティルの働きを見守る中、イフリートはジャンセンにある儲け話を持ち掛けてきたのだ。
「もし、サキュバス達の受けが良かったらここの権力者…領主に話を付けてサキュバス達が性を集められる男の楽園を作ろうと思っているのだがな…お主、それに一口乗らんか?」
「へへっ… そりゃもう乗らせて貰うぜ!!イフリートの旦那と呼ばせて貰うぜ?」
ジャンセンはゲスな笑みを浮かべると、仕事を終えた3人が戻ってきたのでアルマに再び中位サキュバスを15匹呼び寄せると、イフリートはアルマと同じ様格好をする様に命じると、一斉に衣服を変えた。
部屋のプレートの番号は7つしかない為、出来るかは客と回数とチップ次第、もし我慢できなくなったら、店主の部屋でしても良いが、取りすぎて殺して仕舞わない様に注意し、ジャンセンから料理や配膳などをならない仕事を覚えるように命令し、風呂の管理なども任せ手切れ金として金貨を20枚程ジャンセンに渡して店を後にした。
リリアーナは連れ込み宿屋自体を快く思ってない感情が伝わってくる。
「そう怒るな。リリアーナよ。あの男は使い道がある。ああやって利用する時は相手にいい思いをさせなければ信用されないからな…金といい女は騙す上で必要な事だ…」
「なら何故オルガの店のように名付けをしなかった?」
「オルガの店は手入れが良い。仕事を覚えるのに上位種にしておけば後々楽になる。ジャンセンの方はサキュバスの性を集めて魔力を魔界に持って帰る為だ…」
「あ、あのイフリート様ありがとうございました。冒険者としてやっていける自身が…」
「俺はあくまでも魔法の使い方や状況を想い浮かばせただけだ。」
イフリートはスティルの言葉を遮るとそれはリリアーナの前で形として表せ、そして好きならば守って見せろと知哉と交わした契約をスティルにも課題としてたくしたのであった。リリアーナ達はその後冒険に出掛ける為、ギルドに戻り休んでから出るというので、イフリート式の湯の沸かし方を伝授し、マリナに二人を相部屋にするように金を渡してアルマの転移魔法である場所に向かった。
そこは聖騎士団が街を守っている『アテナス』という場所であった。




