悪魔らしい教養法
スティル【人間】13歳
茶髪でパーマ掛かった髪が特徴の少年。土と火を操る精霊の加護の元魔法を使っている。
(低級精霊の為名前がない)
リリアーナとはパーティー仲間だが、年頃の為、ビキニアーマーのリリアーナを直視できないのが悩み。アルマ曰くイイモノは持っている。
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イフリートが魔界からエデンに戻ってくると、開口一番に飛んでもない事をやらかした。上位サキュバスであるアルマを冒険者としての登録したいと申し出たのだ。受付嬢を担当していたマリナもこれには驚きを隠せなかった。
「いや、ぶっちゃけ魔界との行き来は俺一人では無理だからな。アルマに手伝って貰う事になった」
「宜しくお願いいしたします… 」
「いやいや!!普通に悪魔を冒険者としての登録したいとか簡単に言わないで下さいよ!?」
マリナの言い分も分かるが、緊急事態なのだ。
『D13 での出来事を全て正直に話すと、難色を示したが、イフリートの功績と異世界人である知哉の悪魔の所業を目の辺りにしている為、嘘をついているように見えなかった。
現に王都の方では魔王軍が侵攻を始めた為、多くの冒険者が王都に向かってしまい、エデンに残ってる冒険者は少ないと言うのだ。
「正直いって王都の冒険者ギルドと聖騎士団がいても勝てる確率は低いだろうな…」
「そもそもイフリート様がここいるのを魔王が感知している為、手出ししていないだけなので…」
この世界の魔王はイフリートよりも魔力も力も弱い為にイフリートの存在に気付いてはあるが、下手に手出しすると莫大な被害が出ることは明白である為手出しをしてこなかったのだ。 マリナはセリアと相談し、イフリートの功績を考慮した上で冒険者登録を認めた。するとリリアーナともう一人茶髪でパーマ掛かった髪が特徴の少年が近付いてきた。
「イフリート、お前…高位サキュバスだろ?そいつ…」
「アルマと言います。以後お見知り置きを…此方の少年はイイモノをお持ちの様で…」
「あの/////その//////えっと…///////」
「しっかりしろ!スティル!!俺の身体で見慣れてるだろ!?似たような格好だろ?」
スティルと呼ばれた少年はリリアーナが掟で連れ帰るには確かに幼い少年に見えたが、アルマ曰くイイモノを持っているということはそう言うことだろう。 どの道、人間に英雄を作らねば、いつか暴走する魔物に対抗する手段がないのも事実だ。
「無論、俺は契約の為なら神を殺す大悪魔であるぞ?だが、本来なら知哉やる筈だった勇者に継ぐ冒険者を育て無ければ遅かれ早かれこの世界は無くなってしまうと悪魔神・バラム様に告げられてな…」
「…確かにここ最近初心者向けの魔物が強くなったのもそれが原因だと言うのか?」
「まぁな…これも何かの縁だ。スティルよ。お主に大魔法使いの力を授けよう…」
スティルはキョトンとした顔でイフリートを見るとイフリートはスティルに守護している下位精霊を呼び出し、自らの魔力を与え上位精霊に進化させ『ヒートン』という名を着けてスティルに憑依させた。
次にリリアーナが使用している大剣に炎の加護をつけ、炎の斬撃を飛ばしたり纏ったり出来るように変えたのだ。
「取りあえずこれで二人の強化は済んだぞ?」
「あ、あの…そんな魔力を訳与えて良いものなのですか?悪魔は魔力の集合体ですし、いくら異世界人の身体を持っているからと…」
「そこは大丈夫だ。ティアは説明する前に魔界に落とされたが、この男は魔法に優れた大賢者として世界を救う予定だったらしい。そのチート能力が魔力が尽きないというチート能力だからな。 大悪魔に取ってこれ以上無いチート能力なのだ」
『D13 』の席でバラムに酒を飲ませ口を軽くさせたのは異世界人に持たせるチート能力を教えて貰う為であった。
本来ならば女神・ティアがそれを口頭により説明を受けて晴れて異世界への転移が成立するが、知哉はティアが説得する合間も与えずに天国でも地獄でもいいから済ませろといい終いには暴言による魔界落ちになってしまった男である。
「うむ。丁度いい…スティルよ。金貨30枚で雇われぬか?」
「おい!!ま、まさかだと思うが、そのサキュバスとスティルを…////////」
「それがお望みならば…ですが、サキュバスは相手の望む女性に姿を変え、性を奪い取りますが…スティル様が望むお相手はリリアーナ様ですよ?」
アルマの爆弾発言に二人は顔を真っ赤していた。イフリートとはそんな二人の羞恥の感情を読み取り追い討ちを掛けるようにスティルに耳打ちする。
「俺の与えた力を使いこなす事が出来れば強くなり、リリアーナを妻として認められる事は可能だ。」
「で、でも僕はまだ13で…その経験も////」
「その為のサキュバスですよ?夢の中で指導することも可能です。お互いに初めて同士だと色々と困る点も出てくるでしょう。体格差とか… 」
アルマを連れてきたのはそう言った指導に優れた悪魔であるからである。知哉は生前愛ある性行為と愛なき性行為を経験している。つまりは好き同士の感情を愛ある性行為という感情を知る上でこの二人や他の人間はイフリートに取って都合いい教材になるのだ。




