仕事の話は詰まらないので、飲んで食べて楽しみましょう
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異世界は元々は神の頂点に君臨し、全知全能の神として崇められている『ゼウス』とその妻である『ヘラ』との壮絶な夫婦喧嘩よって誕生した世界であった。
それを他の神々が管理する事になり、それを支える天使達は仕事が激務化した事やゼウスへのセクハラ行為に耐えられなくなった天使達は元より天使の中でも神に近い存在と言われていたルシファーに業務改善とセクハラ行為やめるようにゼウスを説得しようと反発した為、ルシファー以下の天使達は魔界へと追放された。
その前にも幼い子どものゼウスに『鹿の子に膝を屈するべきではない』と従うのを拒み、天界から追放されたガルオンが現在の大悪魔として魔界を支えている現状だ。
言ってしまえば浮気性でスケベな最高神・ゼウスとそれに激怒したヘラとの夫婦喧嘩が増えるほどに転生や転移となる世界は誕生していたのである。
「勿論異世界では性別や趣向・地球での行いが基準で転生や転移をする事になってます。
しかし、勇者として召喚される転移や勇者としての任命してもそれを嫌がる人間が多いのですよ!!」
「まぁ…ぶっちゃけ『魔王』という共通の悪がいなければ欲の権化の人間社会など脆いものだからな。 逆に魔王として人間社会を手玉に取り、平和にする方が現実的かつ効率がいいと考えるからな… 」
「事情はわかりましたが… 正直俺ら魔界側に何を要求してるんっスか?魔法も金もダンジョンもこっちで用意してる。
魔界に攻め混んできてる古代の巨兵が古今東西で侵攻してる。
それを俺、フェンリル、ルシファー、ザガーンが食い止める現状…正直他の連中も与えらた役割りもきっちりこなしてる上、これ以上の要求は正直納得できねぇっスよ?」
ベルゼ=ブブのいう通り、大悪魔達は魔界側の侵攻を食い止める役職、地上にダンジョンや魔力を送り込む役職、金や財宝などを生み出す役職、人間に精霊を宿して魔法を使える様に支援する役職に着いているのだ。
サキュバス達は基本的に戦場の上位雄型の悪魔の性を魔力に変えてる事ができる。
それを金や宝石を生み出す事が出きるグラシアに供給する事で成り立っている。
「戦場への兵糧はまだ間に合っていますが、そのうち供給が間に合わなくなります。」
「サキュバス達も戦場に行けるのは上級から中級しか無理だからね… 低級だと性を取りすぎて、使い物にならなくしちゃうから育てるのに時間が掛かるし…」
「金や宝石もいずれは送れる量も限りが出てきます。何らかの対策を建てなければ魔界側の負担が掛かるだけですよ?」
「精霊も殆どの上位種が魔法使いについて魔法を支援している状況です。低級精霊では…その地上にいる魔物相手に有効な魔法を使う支援は難しいかと… 」
それぞれの問題や今後起こり得る難題にそれぞれが頭を悩まさせていた。 イフリート以外の大悪魔達はそれぞれの役職での立ち回りが重要な位置に着いている。 イフリート自身も炎の上位魔神として炎の精霊達を導く役職を得ていたが、炎の上位精霊としてサラマンダーを推薦し、部下で事務仕事が得意なマグニスや精霊の育成が得意なマティアスに任せている。
「… いっそ、知哉の契約を実行するか?
地上を炎の海にしてその魂で魔界の再建をしてる間に浮気の神が浮気でもして、そのうち夫婦喧嘩なり新たに生まれる世界を支えれば、全て解決するのではないか?」
「イフリートさん?貴方、めんどくさいから荒業で全て解決しようとしてませんか?」
「一番それが手っ取り早く済むからな。
けど、折角の面白い契約を台無しにするのも面白くないな…。
まぁ、知哉の知識を使って上手いこと行けば、解決する問題はあるが… 俺的には古代の巨兵の侵攻をする理由がわからんからそっちは喧嘩組に任せるが… 」
「荒業以外に解決策があるのですか!!?」
イフリートの言葉に目を輝かせるバラムにイフリートはニヤリと笑った。 元々あの世界には娯楽が少なく食事や酒、性行為くらいしか楽しみがないのだ。
中には本などを使って教養を得る人間も一部いるがそれは貴族のみだ。
ならば、こちらで娯楽が楽しめる施設を建設して金と性を巻き上げてしまえばいいと提案する。
「そりゃいいけどよ。悪魔の言うことを素直を聞くのかよ? 悪魔の提案で作った施設なんて胡散臭いうえに聖騎士団とかに目の敵にされるのが関の山だろ?」
「その辺は何とか騙す策も自信もある。
だが、ルシファーの軍団の女堕天使を何人かリリアーヌのところに送って欲しいのだ 」
「それは構わないが… 何をする気だ?」
「所詮、人間は欲には勝てん。その事を悪魔である俺らはよ~く知っている。
その計画の為に、ガープとシュルガット、リリアーヌらにも協力してもらう必要があるが…
だが、折角の『D13』を先に盛り上げて気分を変えるとしようではないか」
イフリートは指をパチンッと鳴らすと、テーブルを作り出し、その上に地上で食べた料理や酒を魔力で作り出しだ。 女子会での経験上、こう言った会議は息が詰まるし、重い話が多い。
知哉も上司との飲み会は嫌がって参加しなかった方だが、こう言った時に出す食事や酒、特に見たことも食べたこともない新しいものが悪魔は好きである。
「地上で俺が食った旨い料理や酒、甘味な果物等を俺の魔力で再現させて貰った。
まぁ、元はティアが知哉との相性が合わなかったのが原因だが… 」
「 … っつっても、地上での食い物なんて…
うめぇ!!酒も血より全然うめぇじゃねぇかよ!?」
ベルゼ=ブブが文句を言いながらも食事を口にすると余りの旨さにがっつき始めた。その姿を見た他の連中も食べ始め、バラムも恐る恐る酒を口にすると、目を輝かせる瓶事飲み干した。
「あーもう!!嫌なこと忘れて楽しむわ~!!!イフリート、その件は悪魔神バラムの名の元に任せることにするわ!!」
「承知いたしました。 このイフリートにお任せを… それはさておきジャンジャン飲んで食べて楽しいD13にしようではないか!!」
イフリートの提案に誰も否定する事なく食事や酒や果物などを飲み食いし楽しんだ。途中、酔っ払ったバラムがフェンリルを狼にし腹を撫でたり「ママですよぉ~」と小さな悪魔達に抱きついたり、ルシファーやブブ等にパフパフしたとかなり酒癖が悪いことが発覚したが、それもご褒美の一貫として定期的悪酔いさせることが決まった。




