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「里菜、何かあった?」
「えっ?」
親友の成美があたしの顔を覗き込む。
「何か最近おかしい。春太とも居ないし。」
「……。」
『春太』という単語が響く。
「何があった?」
あたしは成美に春太とのことを全部打ち明けた。
成美は全く驚きもしない。
「そりゃ、あんたも悪い。」
「えっ?」
「春太が里菜のこと好きなのはずっと前からわかってたのに、里菜は答えをいつまでも出さない。」
「だって…告白冗談だと…」
「あんたって鈍すぎ。」
「だって……。」
「ま、そのうち前みたいに戻るでしょ。じゃああたし委員会あるから。」
「うん。」
成美が行ったあと、あたしは一人で日誌を書いていた。
書き終えて、職員室に持って行く途中。
静かな廊下。
「…んっぁ…ん…あんっ」
確かに聞こえた。
そこは音楽室の前。
カーテンが閉められている。
あたしは恐る恐るカーテンの隙間から覗いて見た。
すぐに目を離した。
嘘だ………………。
「だめ…ぁっ…春太くんっ」
目を疑った。
音楽室の中では、春太と彩美が…えっちしてた…。
あたしは足早に職員室へ向かった。
――――――――
「春太くんっ…あんっ」
「黙って。」
俺は彩美の唇をふさぐ。
聞きたくない。
里菜以外の女の鳴き声なんかが聞きたいんじゃない…。
「彩美……好き…」
嘘……………。
里菜が好き…。
――――――――
あたしは職員室に日誌を持っていった後、押さえきれずに泣いた。
教室で一人、泣いてた。
「里菜?」
「勇樹っ…」
あたしは急いで涙を拭き、笑顔を作ろうとした。
「何一人でやって…」
「何でも無いよ。」
笑顔…作れてるかな…。
「作り笑いするな。泣いてたろ?」
「勇樹…………。」
ダメだった。作り笑いは崩れて、涙が溢れた。
勇樹は優しくあたしの頭を撫でてくれた。
泣いてるわけも聞かずに、ただただそばに居てくれた。
――――――――
彩美とも音楽室で別れ、教室にカバンを取りに行こうとした。
ん?
教室から泣き声がする。
ゆっくり覗いてみると…
里菜…………。
勇樹が里菜を抱き締めていた…
俺は教室から引き返した。
むかつく。
そっか…里菜は勇樹が好きだったんだ…。
勇樹も前から里菜のことを想っていた。
なんだ…………そっか。
続きは書いてと言われたら書きます。言われなきゃ書きません