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魔物使いの弟子  作者: 天利ミツキ
第一部
45/560

第45話:新生活

前回のあらすじ

央都に向かって出発




※一部修正しました(2020/12/01)

 

 央都に向かう途中、町が一つもないので野宿で一泊する。

 次の日の昼頃に央都にたどり着いた。


 央都に着いた僕達は昼食を摂った後、冒険者ギルド本部に向かった。


 ギルド本部に入り、受付に向かう。

 そこで受付嬢に紹介状を差し出しながら用件を述べる。


 それを聞いた受付嬢に案内され、別室でAランク昇格の手続きをする。

 手続きが終わり、受付嬢が言う。


「はい、これでアルスさんはAランク冒険者になりました。おめでとうございます。……あら? アルスさんは冒険者になってから、まだ二年しか経ってないんですか? すごいですね!」

「ありがとうございます」


 僕は素直にお礼を述べる。後、僕は先日十七才の誕生日を迎えた。

 十五才の誕生日の時に冒険者になったので、受付嬢の言うことに間違いはない。


 手続きも終わったので、僕はもう一つの用件を述べる。


「ところで、この央都で一軒家とか借りられないですか?」

「理由を聞いてもいいですか?」

「はい、しばらく央都に長期滞在しようと思って」

「……それなら、オススメの物件がいくつかあります。資料をお持ちしますので、少々お待ちください」


 受付嬢はそう言って部屋を出ていった。


 しばらくして、資料を持ってきた彼女の説明を受け、その中のある一軒家に入居することに決めた。


 入居手続きを終えて、彼女に連れられ僕達は一軒家に向かった―――。




 ◇◇◇◇◇




 僕達が案内されたのは、央都北部にある庭付きの一軒家だった。

 受付嬢が言うには、家具は前の住人が使っていたのがそのまま残っているらしい。


 僕は彼女にお礼を述べると、彼女はギルド本部に戻っていった。

 そして僕達は、今日からしばらくの間拠点となる家の中に入っていった。


 家の中には広いリビングがあり、廊下を曲がった先に五つの個室があった。

 僕の部屋は、廊下の突き当たりにある一番大きい個室になった。

 僕達は自分の部屋を決めた後、リビングに集まった。




 リビングに集まり、今後のことを話し合う。


「さて……今後のことだけど。まず最初に……料理当番を決めよう」

「料理当番? なんで?」


 僕がそう言うと、ヨーコが首を傾げる。


「家を借りられたし、それに五人もいるし、せっかくだからご飯は自分達で作ろうと思って」

「それなら、わたしが一人で作るけど?」


 パウリナが手を挙げて主張する。

 僕は反論する。


「いやいや、パウリナ一人に任せるのは申し訳ないって」

「大丈夫だよ。料理するのは好きだし、苦にならないから」

「じゃあ、パウリナが料理担当で」


 パウリナがそう言うので、僕は彼女に一任した。

 ミラが手を低く挙げながら言う。


「次は何を決めるのですか?」

「次は……パウリナに魔法を教えるのは誰か、ということだけど……」

「それなら、あたしが教えるわ」


 僕の言葉に、ヨーコが素早く手を挙げて主張する。

 ヨーコの魔法の腕はこの中では一番なので、彼女に任せることにする。


「それじゃあ頼む、ヨーコ」

「よろしくお願いね、ヨーコちゃん」

「任せて、優しく教えるから」


 僕とパウリナがそうお願いすると、ヨーコは胸を張って答える。


「他に決めることはあるんスか?」

「そうだなぁ……」


 ステファニーがそう尋ねるので、僕は腕組みをしながら考える。

 考えるが、特になかった。


「特にないかな」

「それじゃあ、晩ご飯は何食べたい?」


 僕の後に、パウリナがみんなにそう尋ねる。

 僕達はそれぞれ答える。


「パウリナが作るものならなんでも」

「アルスと同じく」

「そうですね……。お任せいたします」

「肉料理が食べたいッス!」


 希望らしい希望を告げたのはステファニーだけだった。

 パウリナはそれを聞いて立ち上がる。


「それじゃあ、ステファニーちゃんの希望で肉料理で、その他はお任せで。わたしは食材の買い出しに……」

「僕も買い出しを手伝うよ。みんなは?」


 僕も立ち上がりながらそう言う。

 ヨーコ達三人は答える。


「わたくしは家に残っています」

「アタシも残るッス」

「……だ、そうだから、買い出しは二人きりで行ってきて。当然あたしも残るわ」


 僕はヨーコ達に気を使わせたかなと思いつつ、パウリナと二人きりで買い出しに出かけた。


 その日の夕食は、パウリナが腕を振るった料理をみんなで楽しく、美味しくいただいた―――。






央都での共同生活がスタートします




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